複雑・ファジー小説

◆第1章◆出会い。 ( No.7 )
日時: 2012/05/05 18:11
名前: ◇第1章◆ (ID: lkXh3Ruz)
参照: タイムトラベラー

「…こうして悪魔祓いはエクソシズムと呼ばれ…」

広い教室の前の方で、教官の声がこだまする。
生徒はみな、熱心に授業を聞いたり、ノートをとったりしている。
…ただ1…いや、2人を除いては。

「おい綾瀬!瀬川!また俺の授業で寝やがって…!!」

綾瀬と呼ばれた少女がはっとして起き上がる。
「お…お母さん!ごめんなさい!」
「誰がお母さんだ!いい加減にしろ!!」
教室中がどっと笑いに包まれる。

そして再び教官の怒声が飛ぶ。
「瀬川もだ!この授業は実戦でも重要になる所なんだって言うのに…!」

「あっはい!すいませんでした!お母さん!」
瀬川と呼ばれた少年がニヤニヤしながら答える。

教官の顔がみるみる真っ赤になった。

「もういい!2人ともあとで教官室へ来い!」

「えっ教官室!?それだけは勘弁…」

少女の半泣きの声が教室に響いたのだった。

Re: 世界を救う1人の少女の物語◆第1章更新! ( No.8 )
日時: 2012/05/02 20:22
名前: 春嵐◇arashi (ID: Z104gyEE)
参照: タイムトラベラー

すいません名前が第1章になってます…

気にしないで下さい…(笑)

Re: 世界を救う1人の少女の物語◆第1章更新! ( No.9 )
日時: 2012/05/02 21:39
名前: 春嵐◇arashi (ID: .62EDtJk)
参照: タイムトラベラー

————ここは聖クラウン魔法学院。
毎年クロエへの入団希望する生徒は多く、この学園の入学希望者は毎年1000人を超える。
これは、そんな学院に通う、1人の少女の物語…。


「しっかし、鬼の間と呼ばれてる教官室に居眠りで呼ばれるって…瑠奈、ある意味天才だよ?」

フフッと笑いながらそう言うのは、瑠奈の友達の平川聖良だ。
瑠奈とは正反対、超がつくほどの優等生だ。

「お…鬼の間ぁ…??どうしよ…」
「ほらほら、すぐ来なさいって言われてるんでしょ?」
「そうなんだけど…やっぱりなぁ…」

その時…
「よーお!瑠奈!呼ばれてるんだろ?一緒にいこーぜっ!」
そう明るく声をかけてきたのは瑠奈と一緒に教官室へ呼ばれた、瀬川了だった。

「了!ほとんど私が教官室呼ばれたの、了のせいなんだけど…!」

その時、校内放送が入った。

「綾瀬瑠奈、瀬川了、今すぐ教官室へきなさい。繰り返します…」

「うわぁー!きたぁ」

「ほらほら!行ってきなさいって!教官、待たせるとおこっちゃうよ?」


そうして、2人は鬼の間と呼ばれる教官室へと入って行ったのだった…。

Re: 世界を救う1人の少女の物語◆第1章更新! ( No.10 )
日時: 2012/05/03 21:15
名前: 春嵐◇arashi (ID: EOhOGqBm)
参照: タイムトラベラー

「はじめに言が在し…言は神と共に在し…」

お城のように広い学院の中心部、学生たちの集まる休憩フロアでみんながお喋りを楽しむ中、1人苦しい顔をしている少女の姿があった。

「言は神であった……あれ…?続きなんだっけ…」
「えっちょ、どうしたん瑠奈?熱でもでた?ヨハネ福音書の暗唱し始めるとか…」
「いや!ホントに覚えないと駄目なんだって、聖良ー!協力してぇ!!」

とそこへ、先程瑠奈と一緒に教官室へ呼ばれた了がやってきた。
「平川!俺も手伝ってくれ…これ、明日までに覚えないと俺達退学になっちゃうんだって…!」

「退学ぅ?それはそれは…あんたたち、よっぽど教官怒らせたんだね…」

聖良が呆れたようにいった。