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複雑・ファジー小説
- Re: 記憶のカケラ ( No.42 )
- 日時: 2012/05/30 20:56
- 名前: 雷羅 (ID: vkOByh3G)
「この世界は『バプティスタ』。
『魔法使い』・『獣人』・『人間』が共存する世界—————……」
この世界では、パートナーをつくる事になっている。
その理由は2つ。
1つは、『魔法使い』の暴走を止めるため。
『獣人』と『人間』は鎮め役として『魔法使い』とパートナーにならなければならない。
パートナーは『魔法使い』が暴走した時、鎮めるか、殺すか、殺すかを真っ先に担う役目がある。
もう1つは、この世界の役にたつ為。
この世界には、『クリスタロス』という仕事がある。
この仕事は、誰もが一度は憧れる仕事。
けれども、パートナーが居なければ、『クリスタロス』になることは出来ない。
『魔法使い』は、『闇使い』・『光使い』・『水使い』・『火使い』・『月使い』・『陽使い』・『風使い』・『地使い』・『氷使い』・『雷使い』の10種類に分けられる。
『魔法使い』は、それぞれの属性の刻印が、体の何処かに刻まれている———……。
「——…ん、とまぁ、この世界については、こんな感じだ。」
フレアは、赤い髪をかき上げ言った。
「で、『闇使い』は」
「んー。まぁ、ちょっと待てって」
小さくフレアは、ため息をついた。
「て、言っても『闇使い』は闇の使い手。永遠のうちに一人しか存在しない。人の血を飲み、不老不死になる——…。って、ことしか知らねぇんだ」
フレアは、バツが悪そうに頭を掻いた。
「不老、不死…」
もしかしたら、私は…
「そっ、人の血を飲む事でどうたら、こうたら…。まぁ、それは専門の奴に聞こうぜ、っと」
そう言って、勢いよく立ち上がった。
専門の奴、とは誰だろうか。
「んー。いろんな、情報を知ってる奴だよ。この世界の事から、個人の事まで怖いくらいにな…」
思いっ切り、フレアは伸びをした。
そして振り向き、紫の目を細め笑った。
「単なる、情報屋だ」
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