複雑・ファジー小説

Re: ツクヨミ〜邪を滅する者たち〜 ( No.2 )
日時: 2012/05/11 21:23
名前: 将軍 (ID: uOi54irs)
参照: http://koebu.com/

第1話
(何で…こんな事になってるんだ、俺が何をしたって言うんだ、嫌だ、死にたくない、まだ俺は死にたくない)
そう思いながらわめきながら目を瞑り闇雲に右腕を振り回していた———

「んっ……」
目覚ましの音が耳に響いてくる、時刻は6時を指していた、ゆっくりと目を開けるとまだ寝ぼけているのかトロンとした目だった
「…」
ゆっくりとベットから降りると大きく伸びをしてからカーテンを開け、日の光を浴びていた
「今日も腫れのいい天気か」
そう呟くと壁にかけてあった私立桜花学院の制服を取り、着慣れた手つきで素早く着替え階段を降りてリビングに向かった
「おはよう翔太」
母がキッチンで朝食を作っていた
「おはよう、父さんは会社で泊まり仕事でいないだっけ?」
「そうよ」
そうこうしている内に朝食が出来上がり、それを食べながら何気なくニュースを見ていると連続怪死事件の事が話題になっていた
「最近物騒よね、しかもこの事件がこの近くで起きてるんだから」
母はため息をついていた
最近巷を騒がせている連続怪死事件は最初の被害者が先々月の25日に見つかった、その見つかった状態が凄惨で何者かに腹の部分を食い千切られたような痕があったらしい、それからも被害者は出続け、警察も特別捜査本部設置したが以前手掛かりの一つも掴めていないそうだ
「あ、そうそう琴美ちゃんは日直だから先に行くって」
「分かってる、じゃ俺もそろそろ行くわ」
いつも通りの日常を過ごすと思っていたがそれが此処で終わりを迎えた

ギュッと目を瞑り、走馬灯のように流れる朝の出来事を思い出していた
しかし一向に襲ってこない事に気づき、そっと目を開けるとソイツが死んでいた、自分の右手にある剣で貫かれて
「な、何だよ、コレ…は」
その剣は刃の部分だけで1mはあり、持ち手の部分は30cmぐらいの剣だがその剣全体が薄く透き通っており異様な軽さだった
他の数体がこちらに襲い掛かってきたが、その瞬間ソイツ等はバラバラになっていて、そこには1人の少女と1人の男が立っていた