複雑・ファジー小説
- Re: ツクヨミ〜邪を滅する者たち〜 ( No.3 )
- 日時: 2012/05/11 22:12
- 名前: 将軍 (ID: uOi54irs)
- 参照: http://koebu.com/
第2話
「! あなた、その力が使えるの」
少女の方が驚いた様子で近づいてきてまじまじと剣を見つめていた
「おい、話は後だ、来るぞ、お前戦えるか?」
さっきの戦闘で怒らせたのか化物が全員こちらを向いて身構えていた、男は銃のようなものを構えて化物を狙っていた、こちらも薄く透き通っている
「い、一応」
立ち上がって剣を構えた、だが足は震えていた
(大丈夫だ、俺だって武器を持ってるんだ、だから戦える)
化物が近江に一直線で襲ってきた
「うわっ!」
ビビリながらも剣を振り回し、敵の首筋に当たり絶命した
そのほかの化物は瞬く間に少女が持つ薄く透き通ったナイフと男が持っていた銃で殲滅させられた
「あなた、大丈夫?」
少女の方が心配して声をかけてくれた
「な、何とか」
「私の名前は相原 鈴音 ASURAに所属しているヨリシロよ」
「俺は大原 健二 同じくASURAに所属しているヨリシロだ」
「ASURA? ヨリシロ?」
近江は首を傾げて2人を見た
「じゃあ最初から説明したほうが良いね、さっきの化物が邪機っていう禍津日神の手下ね、禍津日神って言うのは災厄の神で災厄をもたらそうとしてるの、それに対抗する組織が私達が属しているASURAね、でヨリシロって言うのは邪機と禍津日神に対抗できる唯一の存在、簡単に説明するとそうね、であなたはそのヨリシロなの」
「邪機? 禍津日神? どこの御伽噺だよ、そんなの信じられるわけないだろ!」
「そう言っても事実だ、それにお前はもう家に帰れないしな」
大原が冷静に言った
「何でだよ、何で家に帰れないんだよ!」
「お前がヨリシロである以上ASURAが保護しないとお前とお前の家族が邪機に襲われるからだ、お前に選択の余地はない」
そう言って近江の首筋に手刀を当て気絶させた
「んっ……此処は……?」
「此処はASURAの基地ね、あなた疲れが溜まってたみたいでもう夕方よ」
気絶した近江をずっと相原が看病していたようだ」
「俺を家に帰せ」
「残念だけど、あなたは死んだことになってるわよ」
近江に今日の夕刊を見せた、そこには駅での事件が報道されていて一面に大量怪死発生と書いてあり、そこの死亡者欄の中に近江の名前が刻まれていた
「そ…そんな…」
「残念だけど、諦めて、これがあなたに一番良いのよ」
「……一人にしてくれ」
近江が言うと何も言わずにその場から去っていってくれた
「俺は……これから、どうしたらいいんだ?」