複雑・ファジー小説
- Re: ツクヨミ〜邪を滅する者たち〜 ( No.5 )
- 日時: 2012/05/12 15:46
- 名前: 将軍 (ID: uOi54irs)
- 参照: http://koebu.com/
第3話
「君が近江 翔太君かな?」
一人になって30分ぐらい立ってから近江が居る部屋に威厳がある初老の老人が入って来た
「そうですが…あなたは?」
「私はASURA創設者の宮元 純一という者だ、すまなかったな、君がヨリシロだとはいえ無理やり此処に居る事を強要して、此処での暮らしで不自由がないようにないかあれば何でも用意しよう」
頭を深々と下げていた
「あ、いえ、もう元には戻れませんから、私もここにいますが一つ聞かせてください、あの化物とヨリシロでしたっけ? その話を」
「分かった、まずは化物、邪機について話そう、邪機は禍津日神の配下だ、禍津日神はこの世界を破滅させる災厄を起こすと言われており、昔邪馬台国の卑弥呼が封印したと言われている、その封印が今解けそうになっていて、その封印を解くには人間の絶望など負の感情を集めることだ、だから禍津日神は邪機を使ってあの連続怪死事件を起こしたんだ」
「じゃあもうひとつのヨリシロは?」
「ヨリシロとは禍津日神に対抗するための唯一の存在だ、ヨリシロは心武を使えるんだ」
「心武って何だ?」
「心武とはヨリシロが極限状態になったときに初めて具現化される自分の心だ、心武は自分の心の持ち方ひとつで威力などがいくらでも上がるが破壊されると死ぬ」
「破壊されたら…死ぬ」
「そうだ、強く念じながら右手を自分の左胸に当てたら君の心武だと剣の柄が出てくるはずだから、それを引き抜けばいい、では君の部屋に案内しよう、ついてきてくれ」
宮元が部屋を出て行き、近江はそれについていった
「此処が君の部屋だ、自由にしてくれて構わない、では」
近江を部屋に案内するとそのまま去っていった
(此処が俺の部屋と言われてもな、豪華すぎるだろ)
部屋のベットに横になった、部屋には液晶テレビ、冷蔵庫、シャワールームなどすっきりしているが高価なものがそろっていた
(…ためしに抜いてみるか)
上体を起こし、頭に強くあの時の剣の姿を念じ自分の右手を左胸に当てると柄が出てきて、それを一気に引き抜いた
(あの時の剣だ、しかし今見るとホントに透き通ってるな大きさの割りに異常な軽さだし)
まじまじと自分の剣を見つめていた
(大変な事に巻きこまれたな、それでも生きていくには仕方がないか)
ふぅとため息をつき天井を見上げた
この先彼の想像を遥かに上回る事がおきるとは気づいていなかった
第1章
END