複雑・ファジー小説

Re: 第2回クロス体育祭(がんがん参加しちゃいなYO-!) ( No.45 )
日時: 2012/07/15 17:41
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

>>42 それは大変申し訳ないです! そんな競技が設定されていたなんて!
あ、ではこうしちゃいましょうか。『それ科目にないからダメですね☆』みたいな感じで。
戦車破壊・弐って何スか……(汗
自己解釈で行きますごめんなさい


 と言う訳で、もう銀ちゃんに1人称視点小説は止めましょう。私・山下愁が務めさせていただきます。
 なお、これはアナウンスも兼ねているので皆さんに面白おかしく状況を伝えて行きたいなと思います。それではよろしくお願いします。
 まず初めに行われる競技は、『戦車破壊・弐』という競技でございますね!
 この競技は、2人で協力して1番早く戦車を破壊した方が勝ち、という事になります。
 またチーム戦です。これには6人参加義務がつけられているので、2人ペアが3人できる訳ですね。
 ですので、タイムトライアル形式で行きたいと思います。それでは行きましょうか!
 あ、ペアですか? ペアはペアは……まぁ、それは置いときましょうか面倒ですし。
 それでは1組目は幽霊の力を借りて刀を振るう寡黙なシャーマン・月読怜悟とドM関西人なえせイギリス紳士超能力者・堂本睦月です!

「このアナウンス、何かムカつくんやけど」

 おっと、いきなり睦月選手が手のひらに炎を生み出してこちらを睨んでおります。怖いです怖いです。
 怜悟選手はいたって普通ですね。それではスタートです!

「月読流抜刀術————乱」

 怜悟選手、さっそく刀に青い炎をともした! これではまるで某魔王の息子になってしまった少年の漫画のようですが決して違います。
 それをやってきた戦車へと向ける怜悟選手。抜刀術ですので居合い切りですね。居合いだけで戦車を粉みじんにしてしまうのでしょうか?

「キカヌ」

 おっと何やら言葉を発した戦車は、特攻してきた怜悟選手をふっ飛ばしました! これは素晴らしい!
 怜悟選手は幽霊の力を借りて、華麗に着地します。

「難しい」

「ほな、ワシから行ったる。怜悟、お前さんは隙を見て攻撃してくれ」

 睦月選手がここで動きました。そして何か念じています。まさか、未来予知(テレスコープ)をここで使うのか?!
 と、その時睦月選手が人差し指を立てました。何をするつもりでしょうか?

「ほぁぁぁぁあ!」

 奇声と共に睦月選手は戦車を持ち上げました! 怪力ではないです、遠隔念動力(テレキシス)で浮かべています! さすがです超能力者!

「今や!」

「御意」

 そこで怜悟選手が飛び出したー! さっき叩きつけようとした技のリベンジです。
 そして見事! 怜悟選手は戦車を粉みじんにしました! これはすごい。玉ねぎみじん切り、否、戦車人切りです。
 記録は15秒27。まぁ、普通のタイムでしょうか。
 さてお次に現れたのは黒影寮史上最速の踊り子・椎名昴と、その管理人で神様をバンバン呼び出せる神威銀のペアだ!

「頑張ろうね!」

「ハイ!」

 おっと? ここで観客席からブーイングの嵐。「昴テメェ!」などという声が聞こえますが、私の耳には届きませんっと。
 新たな戦車が登場してスタートします!

「ぃよっ!」

 昴選手、いきなりハイキックで戦車を空中高く上げた! さすが踊り子、脚力マジパネェ。
 しかし、戦車は空中で飛びました————え?! そんな戦車がどこにあるんですか。あぁここにあるんですね申し訳ないです。

「え、こんな事ってあるんですか?」

 銀選手、きょとんとした様子で言っていますが、あなた一体何を召喚したんですか?

「何ってディレッサさんとヴァルティアさんですよ?」

 いや、ですよ? って言われても反応に困りますから。
 えーと、どうやら万物を食らってしまう神様・ディレッサ(及川さんでも可)と、守りの神様・ヴァルティアの登場らしいです。
 昴選手が空中戦で戦っている最中に、この2人で仕留めようと言う訳ですね!

「ディレッサさん、あの戦車を食べてきちゃってください! そしてヴァルティアさん、昴さんを守ってください!」

「分かった」「えー、面倒くさ」

 ディレッサが面倒くさいと言いますが、銀選手が視線だけでねじ伏せました。いえ、銀選手じゃなかった。鈴選手です! 鈴選手は銀選手の人格ゆえに同一人物として扱わせてもらいます。
 ヴァルティアは昴選手の周りにバリアを張り、ディレッサは戦車を食べる事に成功しました。

「この戦車、美味い! シュークリームの味がする!」

 あなたの味覚を疑います。
 記録は8秒47。これまた速いタイムですね。
 さて、最後になりました。我らが黒影寮寮長であり、世界を焦土と化せる力を有する炎の死神・東翔と、自分で技を作ってしまう江戸時代から続く忍者一族『王良家』筆頭・王良空華です。
 お、さっそく作戦を立てている様子——

「足を引っ張ったら殺す」

「その台詞、バットで打ち返してやる」

 ではないですね。険悪ムードバンバンです。半端ないです。
 そうこうしているうちに戦車が入場してきました。一体どうなるのでしょう。

「大体な、女好きのくせに銀をエロい目で見てんじゃねぇよ。腐るだろうが」

「ハァ? 女嫌いのくせに何を生意気言っちゃってんの? 嫉妬? 嫉妬でまた操られちゃう?」

「俺はもう強くなった心もな! テメェなんか片手でひねりつぶしてやってもいいんだぜ?」

「上等だ。死神操術を使える俺様を舐めるなよこの少女容姿死神!」

 えーと、何を争っているのでしょうか。戦車が近づいていますけど。

「「邪魔だ!!」」

 この仲の悪いコンビの技が発動しました。
 空華選手、右目に封印していた呪いを解き放ち、戦車を一瞬でバラバラにしてしまいます。そして翔選手が鎌を使って大胆に戦車をバーニングしてしまいました。
 あーぁ、もうこれ大丈夫か? 戦車跡形もねぇよ?

「「死ねこらぁぁぁ!」」

 あ、仲間同士で喧嘩が始まってしまいました。
 結果はなんと5秒39です。最速です最速! それでは翔選手と空華選手に1ポイントずつ加点です!
 それでは実況者は私、山下愁でした。

 ——ドッカァァァァァァァァァァァァァン!

 やべぇ、逃げよう。