複雑・ファジー小説

Re: requiem〜勇者の鎮魂歌〜【コメ求む!】 ( No.11 )
日時: 2012/05/14 20:05
名前: 春嵐 ◆gKQv5IanZU (ID: g./NUPz6)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode



「選ばれし者」


———ドン!
大きな衝撃が、僕の体に走った。
一体何が起こっているのか…?僕はゆっくりと目を開けてみた。

「…ここ…は?…それに、海斗は…?」

僕は見知らぬ街にいた。
僕が立っている通りの道は、石畳でできていて、その通りを挟むように沢山の家が並んでいる。
辺りはもう薄暗くなっている。それじゃぁ今は夕方か…?

——さっきまでは朝だったじゃないか。
——そもそも僕は学校にいたはずだ。何でこんな所に…。



そんな事を考えていると、突然背後から何者かが襲いかかってきた!

僕はとっさにくるりと通りに寝転がるようにして何者かを避けた。
すぐにその「何者か」は「チッ」と舌打ちをして、転がっている僕の上に馬乗りになってきた。

——こうされるともう僕は身動きが出来ない。
運動神経がない僕は、力も強くないからだ。
——強い力で抑えつけられる。
痛い。苦しい。

するとその「何者か」は僕を目がけて大きな剣を振り下ろした…。



——もう駄目だ。
——僕の14年間の人生はこんな所で終わってしまうのか…。


そんな思いが頭をよぎったその時。

キィンと音がした。——と思ったら、

「うがぁぁぁぐぁぁぁぁぁ!」



等と、言葉にならない奇声をあげ、その「何者か」が地面に倒れた。


Re: requiem〜勇者の鎮魂歌〜【コメ求む!】 ( No.12 )
日時: 2012/05/18 22:45
名前: 春嵐 ◆gKQv5IanZU (ID: DUZ8kSmP)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode

———しばらく言葉にならない悲鳴を僕の目の前で上げ、その何者かは息絶えた。

——何も考えていないのに涙が出てきた。
次から次へとどんどん溢れてくる。
どうしようもなく体が震える。

僕は初めて「人の死」というものに直面したからだった。
今まで生きていて、目の前で人が死ぬなんてことはなかった。

そんな僕の目の前に、1人の青年が現れた。
背は僕よりも少し高い。
目は綺麗な青色をしている。ニコリと笑ったまだあどけなさを残した笑顔に似合わず、手には血の付いたナイフを持っていた。

その青年が手を差し出してきた。
この青年が僕を助けてくれたのだ。
…しかしそれと同時に青年はいま目の前で動かない、この男を殺したのだ。

僕はその手を握り返すことができなかった。
…頭の中がまだ混乱している。
この青年は命の恩人だ。——しかし、それと同時に怖くもあるからだ。

そんな僕を気にする様子もなく、青年は顎をクイッとさせて歩き出した。

——ついてこいってことなのか…?



何が何だかわからなかった僕はその青年の後を付いていくことにした。