複雑・ファジー小説

Re: 絶望色のPartyNight(参照450突破!) ( No.115 )
日時: 2013/12/25 16:50
名前: 深玖 (ID: HBzIqIh1)

        最終章 第2節 突撃!聖マリアン女学院




   6月18日 PM3:30

 私、探偵大蔵結雲は聖マリアン女学院の門の前に建っていた。
「……相変わらずすごい建物ね……」
 まるで中世のような上品な歴史ある建造物。そこからは、ブラウンを基調としたセーラー服のやはり上品な少女達が集まって出てきていた。確かあれは中等部の制服だ。
 あの少女達は一見純真無垢な人形のように見えるが、あの事件以来、なかなか邪な目で見てしまうことが多くなった。
(あの事件で自殺した娘は、この城の中でどんな仕打ちを受けていたんだろう……)
 自殺事件から2週間が経過したが、その娘がいじめが原因で自殺した可能性が高いという以外、何も分かっていないらしい。
(これじゃあ、天国の被害者も浮かばれないよなぁ……)
 私は自殺した少女の名前を思い出そうとしたが、浮かんでくるのは名前の上品な雰囲気だけで、全く不可能だった。名字がちょっとだけ似ていたような……。
「あの、大倉さんですか?」
 そんな私に、シスター姿の女性が話しかけてきた。
「あ、石川さんですね!今日は取材を受けて下さり、どうもありがとうございます」
「いえいえ……それと、このことは学校には秘密になっておりますので、取材はそこでお願いします」
 そう言って石川さんが指さしたのは、学校の敷地内の教会の横にある、倉庫だった。なんか不気味な感じだなぁ。
「あそこならほとんど誰も来ませんし……」





 なんか嫌な予感だ。