複雑・ファジー小説
- Re: 自分の時代 人の時代 『参照1000突破−!』 ( No.138 )
- 日時: 2013/09/30 14:25
- 名前: 夜幽 (ID: x/gr.YmB)
第59話
「王妃の考え!」
万屋ヘイセイ本部
真綾「(王妃。)」
愛理「(ハァー。)」
ライム「(王妃様。)」
奈美「……。」
ヘイセイメンバーの顔付きも暗い
拓哉「……王妃。」
拓哉が千佐都に尋ねた
拓哉「いったい何があったんですか?」
千佐都「……。」
拓哉「?」
千佐都が重い口を開いた
千佐都「……遂にキュウセッキが動き出したわ。」
全員「「「「!」」」」
千佐都「でも、それはあくまで水面下で行われていること。」
拓哉「……それで俺達は何をすれば?」
千佐都「正直な話。敵は多い。それも数年前とは比べ物にならないくらい。」
拓哉「……。」
拓哉が刀を握り締める
拓哉「倒せばいいんでしょう?」
千佐都が止める
千佐都「待ちなさい。拓哉。ただ単に敵を倒せばいいって話じゃないのよ。」
拓哉「……次は息の根を止めるから大丈夫ですよ。」
ライム「た、拓さん!お、落ち着いて!」
ライムが一生懸命に止める
愛理「しかし、拓哉の言うことにも一理ある。敵は恐らく攻めてくるぞ。」
真綾「相手はタートル。」
千佐都「えぇ。その時に備えて策は練ってあるわ。でも、その前にまずは民間人の安全よ。ライムと球沙と拓哉は民間人を避難させて。真綾と愛理と奈美は来た敵を倒して。作戦はそれからよ。」
拓哉「避難ってどこに?」
千佐都「市は避けて。上……そうね。船を使って。択捉島。色丹島に。そこなら一時的に避難できるわ。」
拓哉「ウィッス。」
球沙「承知しました。」
ライム「は、はい。」
真綾「分かりました。」
愛理「了解。」
奈美「はい。」
千佐都「あ、それとこの事は他の万屋の人達に言ってはだめよ。特に……ヤマタイコクの人達には……。」
全員「!」
拓哉「何故です?」
千佐都が目をとじる
千佐都「……数年前のあの日。私達、万屋ヘイセイは万屋キュウセッキに負けた。……私は負けたことにより迷い、苦しみ。そして絶望を味わった……あの時の私は暗闇の中にいたわ。」
拓哉「はい。……あの時は救ってやれず本当にすいませんでした。」
千佐都「いいのよ。あなたも苦しんでいたんだから……でも、そんな暗闇の中に一筋の光が見えた。」
拓哉「……。」
千佐都「その光は強引に私を抱きかかえて救ってくれた。……私の手を握ってくれた。……今にして思えば変な光だったわ。」
拓哉「……でも、その光は温かかった。」
千佐都「えぇ。とても心地よかったわ。」
真綾「……不器用ですけど……。」
愛理「確かな強さと……。」
奈美「自分の信念を持っている。」
ライム「私、その光、大好きです!」
千佐都「私もよ。」
千佐都が目をあける……が表情は険しいままだった
千佐都「……だからこれ以上、修達に迷惑かけたくないの。あの子達にはあの子達の道が……未来が待っているんだから。」
拓哉「!」
千佐都が写真を見る
そこには若い頃の修哉達、万屋ヤマタイコクメンバーが写っていた
千佐都「……すっかり大きくなっちゃったわね。修達は……もう一人前よ。みんなもそう思うでしょう?」
真綾「はい。何だか昔が懐かしいです。」
愛理「昔のあいつらときたらどこか生意気で……悪ガキだったな。」
ライム「でも、みんな、いい子でしたよ?」
奈美「……時々、乙女心を揺さぶる。」
ヘイセイの女性達「!」
千佐都「た、確かに///。」
真綾「普段は子供っぽいのに時々、大人な男性になります///。」
愛理「全く///。」
ライム「はぅー///。」
奈美「///。」
ヘイセイの女性達の顔は真っ赤だ
拓哉「(次、修哉達に会ったら殺しておこうかな?)」
拓哉の場合は殺意しか沸かなかった
千佐都「おっほん///。だから……ね?」
千佐都は自分を言い聞かせるとともに悲しげな顔をした
全員「!」
拓哉「(王妃!)」
千佐都の言葉の意味を全員、理解した
千佐都「(修。ごめんね。)ふぅー。」
千佐都が王妃の顔つきになる
千佐都「……今はヘイセイの国民達の避難が最優先!……そしてキュウセッキを迎え撃つ!」
千佐都が命令を下す
千佐都「分かった!?」
全員「!はい!」
一方その頃
北海道のとある場所
キュウセッキメンバー「……。」
サーペルト「……さて、最後の総仕上げ……始めようか。」
サーペルトの周りには万屋キュウセッキの幹部達が構えていた
サーペルト「作戦名はスネーク。まず初めに兵を市。町。そして最終的には本部。だが、油断はするな。特にヘイセイの幹部達が出てきた時には要注意だ。」
サーペルトがキュウセッキメンバーに命令を下す
シー「了解!」
謎の女王「分かったわ。リーダーの方も油断しないように。」
フレイム「遂にヘイセイを火の海にするんだね。」
謎の戦車「お前はやりすぎるなよ。」
ヘヴン「腕が鳴るぜ!」
謎の騎士「……。」
サーペルト「各々、作戦通りに頼む。……行け!」
キュウセッキメンバー「!」
キュウセッキメンバーが任務を遂行しに行く
サーペルト「……さて……俺はチェスの王を取りに行くか……。」
サーペルトが遠くからヘイセイ本部を見つめる!
サーペルト「ナラ。タイショウ。カマクラ。お前達には悪いが……天下は俺が貰うぜ。」
サーペルトは野望に燃えていた!