複雑・ファジー小説

Re: 自分の時代 人の時代 『北の王者!キュウセッキ!』 ( No.142 )
日時: 2013/09/30 14:25
名前: 夜幽 (ID: x/gr.YmB)

第61話
「国民の不安」

万屋ヘイセイ本部

千佐都は王の間で黙々と作戦を考えていた

千佐都「(おそらくキュウセッキは外堀を狙ってくるはず……そのためには……。)」

一方その頃

北海道の港

国民達「……。」

ライム「押さないでください。」

球沙「順番ですよ。」

拓哉「……。」

拓哉達は港で国民達を避難させていた

子供C「こ、怖いよー。」

ライム「!大丈夫ですよ。泣かないでください。」

ライムが子供を優しく慰める

球沙「……(船に乗せられる人は残りわずか……往復で数時間。間に合うか……。)」

球沙の顔は以前、暗いままだった

拓哉「……。」

国民A「拓哉様。」

国民の1人が拓哉に話しかける

拓哉「!何だ?」

国民A「本当にキュウセッキは来るんですか?」

国民達は見えない恐怖に怯えていた

拓哉「……あぁ。王妃が言って……!」

拓哉が何かを感じ取る

国民A「拓哉様?」

拓哉「……。」

拓哉がどこか遠くを見る

拓哉「(何だ?この嫌な感じは……気に食わねぇな。)」

一方その頃2



国民Z「うわー!」

キュウセッキ兵Z「おらー!どけどけ!」

キュウセッキ兵がまだ、逃げ切れてない国民を攻撃していく!

子供A「!」

キュウセッキ兵Y「死ねー!」

キュウセッキ兵の1人が子供を攻撃しょうとする!

愛理「!危ない!」

愛理が愛刀の花梨を取り出す!

キュウセッキ兵Y「!」

ガキン!

愛理がキュウセッキ兵の猛攻を止める!

キュウセッキ兵Y「な!」

愛理「!死ぬのはお前だ……水星!」

花梨でキュウセッキ兵を斬る!

国民Y「!愛理様!」

愛理「大丈夫か?」

愛理が子供を抱きかかえる

子供A「は、はい。」

キュウセッキ兵X「!貴様は紺谷愛理!」

キュウセッキ兵V「気をつけろ!仮にもヘイセイの幹部だ!」

キュウセッキ兵X「分かってる!だが、敵は1人!楽……。」

真綾「鴎外!」

言葉を言う前に銃弾がキュウセッキ兵達を襲う!

キュウセッキ兵達「!?何だ!?」

真綾「……全く、罪のない国民を痛めつけるなんて外道にもほどがありますね。」

真綾が鋭い眼でキュウセッキ兵達を見つめる

キュウセッキ兵達「!」

真綾「次は脳天を狙いますよ?」

真綾が二丁拳銃を構える

キュウセッキ兵U「くっ。女王が……!?」

キュウセッキ兵I「!……後ろ!」

キュウセッキ兵U「えっ?」

奈美「……女王だけじゃない。」

奈美がキュウセッキ兵Uのすぐ後ろにいた

奈美「……技。」

奈美が技を出す

キュウセッキ兵U「し、しまった!」

キュウセッキ兵Uを蹴る!

奈美「……帝。」

キュウセッキ兵I「!」

キュウセッキ兵Iを殴る!

真綾と愛理と奈美「……。」

真綾達がキュウセッキ兵達の前に立ちふさがる

国民B「よ、よかったー。真綾様達がいれば安心だ。」

子供B「頑張れー!」

キュウセッキ兵達「……。」

真綾「今なら命は取りません。でもこれ以上、国民を傷つけるなら話は別です。」

愛理「私達はお前達には屈しない。」

奈美「……。」

キュウセッキ兵隊長「っー!まさか、幹部が3人もいるとは……何とかしてでも時間稼ぎをしろ!」

キュウセッキ兵J「は、はい!」

キュウセッキ兵達が体勢を変える

愛理「(……敵は数百。何とか倒さないと。)」

奈美「(民間人の避難も。)」

真綾「(時間稼ぎ?)」

ヘイセイ本部

ヘイセイ兵Z「王妃。市民の避難。半分済みました。」

千佐都「……ご苦労様。あなた達もすぐに避難しなさい。」

ヘイセイ兵Z「!王妃を置いて私達だけ逃げることは出来ません!王妃も一緒に!」

千佐都「……それはできないわ。」

千佐都が眼を瞑る

千佐都「何があろうと私はここを離れるわけにはいかない。死んでいった、お父様やお母様の約束を守るために……。」

回想

千佐都父「……千佐都。本当に好きな人と結婚しなさい。自分に嘘をついてはいけないよ。」

気さくで優しかった父

千佐都「千佐都。あなたのそばにはいつも私がいるわ。」

聖母の様に優しく包んでくれた母

回想、終わり

千佐都「っー!」

千佐都が涙を流す

それは兵士達の前では滅多に見せない
大粒の涙だった

千佐都「(お父様。お母様。)」

千佐都は王として申し分ないがまだ、両親を失った、悲しみは残っていた。いつもは気丈に振る舞っている千佐都だが両親のことを思い出して泣いてしまった

ヘイセイ兵Z「!(王妃。)」

千佐都「!(っ!)」

千佐都が涙を拭く

千佐都「……急に悪かったわ。」

千佐都が兵士達を見る

千佐都「……それに私には……。」

千佐都が何かを喋ろうとした矢先!

千佐都「!」

窓が数枚、割る!

ヘイセイ兵Z「な、なんだ!?」

サーペルト「やはりな……俺が睨んだ通りだ。」

キュウセッキ兵Q「その通りで。」

窓の外から何と大胆にも万屋キュウセッキの長、タートル・サーペルトとキュウセッキ兵が入ってきた

千佐都「(そんな!王、自ら攻めてくるなんて……!)」

ヘイセイ兵Z「な!?タートル・サーペルト!?」

サーペルト「……お久しぶりです。虹野千佐都様。」

サーペルトが千佐都を見る

千佐都「!タートル……サーペルト!」

サーペルト「……。」

王妃!大ピンチ!
玄武の魔の手が虹の王妃に迫るー!