複雑・ファジー小説

Re: 自分の時代 人の時代『参照、100突破!ありがとう』 ( No.28 )
日時: 2013/09/30 13:15
名前: 夜幽 (ID: x/gr.YmB)

第17話
「策士!屡琉!」

ムロマチサイド

涼子「相手が悪かったわ。」

賢也「これで2勝目も確定だね。」

育斗「……。」

フィールド

屡琉「ふざけないで!」

屡琉が殴りかかろうとするが

屡琉「!」

よけられる

麗江「頭に血がのぼりすぎです!」

麗江の杖が屡琉のおデコに命中!

屡琉「っ!」

おデコから血が

センゴクサイド

修哉「屡琉!」

フィールド

麗江「分かりましたか?これが私のあなたの力の差です。」

屡琉「……それは自己満足のつもりですか?」

麗江「!」

屡琉が血を拭く

屡琉「ごめんなさい。もしも、私が万屋センゴクじゃなかったらとっくに降参していました。でも……。」

屡琉がセンゴクのメンバーを見つめる

屡琉「……負けられないんです!」

屡琉の目がより鋭くなる

麗江「何故、そこまで戦えるんですか?」

屡琉「仲間のため……我が、リーダーである、真田修哉のため!そして自分自身のため!」

麗江「!」

全員「(カッコイイ!)」

屡琉の顔は信念に満ち溢れていた

麗江「……分かりました。わからず屋のあなたには何を言っても無駄です……次で最後です!」

屡琉「!」

麗江が白鯨の構えをした

センゴクサイド

修哉「まずいぞ。次、あんな大技、食らったら……。」

出雲「屡琉!」

フィールド

屡琉「っ……。」

麗江「さようなら……。」

麗江がさっきの速さとは比べにならないほどに突進してくる

麗江「新技!」

屡琉「!」

麗江「白……!」

しかし、そこで麗江の足が止まる

ムロマチサイド

涼子「!麗江!どうしたの!?早く、トドメを!」

育斗「!……やられた。」

有志「っ。」

フィールド

屡琉「フー。」

麗江「!」

全員が見ると麗江の足が凍っていた
いや、足だけではない。正確には体全体を覆い尽くしている

麗江「な、なんで?」

屡琉「……やっときましたか。」

屡琉の右手には青いおふだが

麗江「ど、どうして?」

屡琉「このおふだは相手の体の一部に触れないと効力を発揮しない。とっても厄介なおふだなんですよ。」

麗江「!(あの時!)」

屡琉「……そのかわり、その力は計り知れない。」

麗江「!……(浅はかでした。)」

屡琉が黒いおふだと白いおふだを出した

屡琉「死は生。生は死。四面楚歌。」

麗江「!」

屡琉「久慈……才気。」

その言葉を言い終わると同時に麗江は倒れた

全員「……。」

審判「!……細川麗江!戦闘不能!よって勝者!毛利屡琉!」

屡琉「ハァ……楽しませてもらいました。」

屡琉が満足気な顔をする

観客席

竜児「やったぜー!」

本多「リーダー!」

センゴクサイド

修哉「ヨッシャー!」

紫陽花「ヤッター!」

來未「屡琉ちゃん!」

出雲「……。」

ムロマチサイド

育斗「麗江が負けた……。」

賢也「あれが毛利の女。」

有志「(ホント、センゴクには化物しかいねぇや。)」

センゴクサイド

修哉「このー、心配、させやがって!」

屡琉「……すいません。」

センゴクメンバーが祝福する

來未「お疲れ。」

紫陽花「さすが、屡琉ちゃん。」

屡琉「……。」

顔には出さないが屡琉は嬉しそうだ

屡琉「出雲副リーダー。」

屡琉が出雲を呼ぶ

出雲「ん?」

屡琉「後は任せましたよ。」

出雲「!屡琉……あぁ!」

屡琉と出雲が拳を合わせる

修哉「屡琉。」

改めて修哉が屡琉を呼ぶ

屡琉「?何ですか?」

修哉「サンキュー!」

屡琉「!どういたしまして。」

ムロマチサイド

麗江「……ご、ごめんなさい。」

麗江が申し訳なさそうな顔をする

育斗「いいよ、いいよ。追い詰めただけでも充分、凄いよ。」

麗江「で、でも……。」

涼子「しょげない、しょげない!」

涼子が麗江の背中を叩く

麗江「!……姫ちゃん。痛い。」

涼子「あ。ごめん。でも、よく頑張ったわね。麗江。」

麗江「姫ちゃん……ありがと。」

意外に仲がいい、2人である

育斗「(可愛い。)それにこっちにはまだ、とっておきの懐刀が残っているから。」

育斗の目先には団子を喉に詰まらせて悶絶している美衣の姿が

美衣「んーんーん!?ん!!?」

育斗「……て、水ー!」

ごくごく

美衣「ハァー、ハァー。」

育斗「大丈夫?(戦う前から窒息。シャレにならない。)」

美衣「……問題はない。」

美衣が真剣な表情で刀を鞘から抜く

育斗「……やる気まんまんだね。」

美衣「あぁ!(待っていたぞ。上杉出雲!)」

センゴクサイド

修哉「次、頼みましたよ!出雲兄さん。」

出雲「……。」

出雲が浮かない顔をする

修哉「……どうかしたのか?出雲?」

出雲「!……悪いな。修哉。このバトル、どうやら、本気を出さなきゃ勝てねぇみたいだ。」

來未「!珍しいね。出雲が本気を出すなんて。」

紫陽花「あの、畠山って女の子、相当、強いらしいわね。」

屡琉「……一目見て分かった。初めて会った時から隙がなかった……。」

雲行きが怪しくなる

修哉「出雲だけに?……いけるか?出雲?」

出雲「……分からない。ただ……。」

出雲が振り返る

修哉「?」

出雲「お前の万屋の副リーダーとして恥じない戦いをしてやるよ。」

修哉「!期待してる。」

フィールド

椙「天然?アホ?……なに!?畠山美衣!」

美衣「どっちでもない!」

御田「これでも一応、副リーダー、上杉出雲!」

出雲「一応はいらねぇ。」

天然VS天然!