複雑・ファジー小説
- Re: 自分の時代 人の時代『参照、300!ありがとう!』 ( No.75 )
- 日時: 2013/09/30 13:46
- 名前: 夜幽 (ID: x/gr.YmB)
第33話
「泥まみれの王子!」
來未「斑!」
來未の渾身の拳が直樹に命中する
直樹「カハ!」
フィールドに叩きつけられる直樹
來未「ハァ、ハァ。勝負……ありだよ。」
直樹「……ま、待て。」
直樹が血だらけになりながらも立ちがった
來未「!」
直樹「ハァ、ハァ。この勝負、ここで引くわけにはいかないんだ。」
直樹はいつもと違う、王子様ではなく
まるで泥まみれの雑巾のようだった
でも、どんなに外見が汚れてても心は輝いていた
來未「……覚悟はあるんだね。……分かった。」
來未もそれに答える
來未「風神!」
來未が踏み込む!
來未「雷……!?」
しかし、そこで來未の拳が止まる
センゴクサイド
修哉「どうした!?來未!」
出雲「!(手が痙攣している……まさか!?)」
メイジサイド
真莉子「ん!?旦那よ。武田の手の動きがおかしいぞ。」
焔「旦那ではない。あれは……凍傷だ。」
貴廣「!凍傷?」
花蓮「0℃を下回る程度の温度や……。」
奏「長時間さらされるとなる。あれだね。」
和眞「さすがにあれだけのダメージを受けて凍傷にならない方がおかしい。」
フィールド
來未「くっ。ここにきて……。」
直樹「ハァ、ハァ。(この瞬間に賭けるしかない!)国情!」
直樹が隙をついて切りかかる!
來未「!雷影!」
來未も拳を繰り出す!
全員「!」
直樹の細剣と來未の拳がぶつかり合う!
センゴクサイド
修哉「來未!」
出雲「どっちだ!?」
フィールド
來未「……。」
立っていたのは來未……だが
直樹「……。」
同じように直樹も立っていた
バタッ
先に倒れたのは……來未
審判「!……武田來未!戦闘不能!勝者!福沢直樹!」
観客席
育斗「あーっ!惜しい!」
涼子「えーっ!?」
有志「……。」
センゴクサイド
修哉「相手の方が一枚だけ上手だったか。……でも、メチャクチャ悔しい!」
理夏「(最初のダメージか蓄積されたか……。)」
和美「……。」
メイジサイド
直樹が重い足取りでメイジサイドに戻る
直樹「……ハァ、ハァ。」
奏「直ちゃん。お疲れちゃーん!」
真莉子「よくやった!」
焔「……直樹。」
直樹「!」
焔が直樹を呼び止める
焔「その細剣、ちょっと貸してみろ。」
直樹「!はい。」
焔が直樹の細剣を見る
焔「……!」
その瞬間……刀身が折れた
メイジメンバー「!?」
焔「思ったとおりだ……。」
直樹「……。」
焔「お前も気づいていたんだろう?」
直樹「はい……。」
焔「……帰ったら修業だ。」
直樹「分かりました。」
センゴクサイド
來未「ハァ、ハァ。……ごめん。後、一歩だったんだけど……。」
修哉「そんなもん、関係ねぇよ。次、勝てばいいんだ。」
センゴクメンバー「……。」
フィールド
ミスターT「最初から激しい戦い!ありがとう!次もこの調子で行きましょう!」
修哉「(それはいやだ。)で、次の相手は誰だ?」
メイジサイド
焔「……花蓮。」
花蓮「!はい。」
焔「行けるか?」
花蓮「!……もちろんです!」
焔「頼む。」
フィールド
花蓮「次は私が相手です!」
花蓮がフィールドに立つ
ミスターT「!万屋メイジからは与謝野花蓮!」
修哉「!(ここでまともな奴か……。)で、俺達はどうやって決めるんだ?」
ミスターT「これです!」
修哉「!」
観客席
椿「急いでよー。うーちゃん。」
空許「そんな急がんでも試合は逃げへんって。」
椿「でも、早くしないと上杉様のバトルが!」
空許「(ホンマ、物好きやな。)」
フィールド
センゴクメンバー「……ダーツ?」
ミスターT「その通……ギャー!?」
出雲が槍を投げる
修哉「おい!お前、何してんだ!?」
出雲「……あっ、ダーツと違う!」
理夏「どういう間違いだよ!?」
ミスターT「し、死ぬかと思いました。」
ミスターTは冷や汗をかいていた
修哉「悪いな。ミスターT。」
ミスターT「あ。」
修哉「どうした?」
ミスターT「腰、抜けた。」
修哉「え!?」
ミスターT「すいません。センゴクのリーダー。変わりに投げてください。」
ミスターTがダーツを差し出す
修哉「しょうがないな。」
ミスターT「的出して。」
的が出てきた
修哉「よし!パジェロを狙うぜ!」
出雲「ちゃんと狙え。」
修哉「(ジョークなのに。)ヘイヘイ。」
ミスターT「回して!パジェロ!パジェロ!」
全員「パジェロ、パジェロ!」
修哉「えい!」
修哉が投げたダーツは的とは反対方向に飛んだ
出雲「……どこ投げてんだ!?」
修哉「あ……。」
修哉の投げたダーツが観客席に飛ぶ
紫陽花「ホームラン!」
屡流「……ホームランじゃダメ。」
観客席
育斗「……結構、飛んだな。」
涼子「飛びすぎよ。」
有志「まだ、上空だ。」
全員「……。」
そしてやっとダーツが落ちてくる
全員「……。」
椿「うーちゃん!」
空許「ヘイヘイ。ん?(なんや、あれ?)」
空を見上げるとダーツらしきものがこちらに迫っていた
空許「(危ないな。)嬢ちゃん。」
椿「ん!?」
空許「上、危な……。」
グサッ
何かが椿の頭に刺さった……ダーツだった
空許「……遅かったか……。」
全員「……。」
フィールド
ミスターT「……!決まりました!続いての対戦は与謝野花蓮VS宇佐美椿!」
椿「イタタ?……えっ?」
花蓮「……。」
センゴクメンバー「!?」
え!?