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複雑・ファジー小説
- Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.116 )
- 日時: 2012/08/22 18:19
- 名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: 5VUvCs/q)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
+78+
良い天気だった。よく晴れている。
私は適当な服を着て、外に出た。ときどきお世話になっていた病院だから、いまさら迷うことは無いだろう。休みで良かったと思う。
私は孤独に無断で、卓に会いに行く。止めてって言われたことを、しに行く。また、同じことを繰り返す。孤独に何も告げないで。また、嫌な思いをさせる。
あ、そうだ。分かった。ばれなきゃいいんじゃないか。
卓巳は、孤独のことは知らないと思う。私についた孤独の歯形を見ただけだし。だから、良いじゃないか。孤独にもう嫌な思いはして貰いたくない。だから、ばれずに行こう。それなら、会いに行かなきゃ良いんじゃないかってことだけど、それは何だか嫌だ。
卓巳に会いたいわけじゃない。心配をしているわけでも無い。
孤独の言いなりになっているようで、嫌なんだ。
私は、誰かに縛られるなんて、誰かに行動を制限されるなんて、嫌だ。
ただ、それだけ。それだけの感情で、私はまた孤独を傷つけるんだ。と、また最初に戻る。ぐだぐだ考えてもしょうがない。
電車に揺られながら、少しだけ暗く見える街並みをぼんやりと眺めていた。
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