複雑・ファジー小説

Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.133 )
日時: 2012/09/08 17:21
名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: w93.1umH)



+91+


苦しそうに語る、孤独。私の顔色を覗うように語る、孤独。自分の発言に確実な自信を持てない、孤独。
良かった。今は、いつもの孤独だ。前の孤独だ。私が知っている、私の掌の中に収まっている、孤独。
私は、私の中で生きる孤独を気に入っていたのだろうか。私はなんで、自分の心の支えに孤独を選んだのだろう。同性の戸口さんでも、いつでも味方だった店長でも、良かったはずなのに。いつの間にか、そばにいるのは孤独で。私が壊れないためのストッパーは、孤独になっていた。
でも、孤独はその立場が不安定だって、思ったんだ。
私のせいか。私が心配させたから。

「だから、俺、先輩の好みになるようにって、っ、」

目が潤んできた。声が震えてきた。泣く。孤独が泣く。心が締まる。
孤独はよく、私の前で涙を流した。堪えていたりもした。私はいっぱい、孤独に我慢をさせてきた。

「だから、忌屋卓巳みたいになれば、先輩を縛れば、先輩、俺のこと、みてくれるかなぁってっ」

鼻を啜る。瞬きの回数が増える。泣かないようにしてるんだ。
私のクッションを抱える手に、また力が入る。

「俺のこと好きになってくれるかなぁってそう思ったんですっ」