複雑・ファジー小説

Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.15 )
日時: 2012/06/07 21:56
名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: ae8EVJ5z)



+10+


温い水を浴びながら、私は目を閉じた。

今日の出来事を、思い出していく。
シャワーを浴びているときは暇だから。

孤独が店にやって来た。あの後、本当はテスト期間だったから午前中で学校が終わるので、私に会いに来たということだと分かった。
つまり孤独は悪くなかった。本当に殴ったのを反省している。可哀想なことをした。
そういえば今度は私が休みだ。
明日は休みだって、孤独に伝えないとな。
大騒ぎしそうだ。
面倒だな。これだったらバイトのほうが面倒じゃない。

何でご機嫌を取ろうか。今度デートでもしてやるかな。体を洗ってやる方がいいかな。
って、なんで私がこんなこと思わなきゃいけないんだ。孤独に考えさせよう。面倒なのは却下。

孤独とは、何の関係でもない。
ただ、少しだけ仲のいい、先輩と後輩。
だった、はず。でもいつの間にか首輪がついて。孤独も私を盲目的に追いかけるようになって。私も孤独のことを少しだけでも考えるようになった。
私は変になった。頭がおかしい。ときどき何もかもが嫌になって、何も見えなくなる。
そこに孤独がやってきて、私を引っ張ってくれる。
私、孤独を利用しているだけだ。私が壊れないための、ストッパーにしてるだけ。

「嫌、なのかな……」

自問自答の言葉は、水滴とともに床を濡らした。