複雑・ファジー小説

Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.23 )
日時: 2012/06/15 20:25
名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: ae8EVJ5z)
参照: http://イケメンに下品なこと言わせたい衝動



+16+


どうなのだろう。私はまだ、この人が、卓のことが好きなのだろうか。
自分のことなのに、分からない。そうなんだよなぁ。私は、自分の事がよく分からないんだ。
みんなに捨てられた時は1人で居なきゃいけないのに、その時は自分で自分を支えなければやっていけなくなるのに、その時がきっと訪れるのに、自分を愛することができない。多分その時になっても、私は私を愛せないと思う。
自滅、するんだろうな。自分のことなのに、実感が湧かない。おかしいよ。

「分からないよ」

苦しくても、言ってしまった。後悔が自分を包む。
あぁ、言ってしまった。卓を否定してしまった。
卓の瞳が揺れる。少し上がっていた口角が、震える。

「……え? な、なんで? ボクのこと、好きじゃないの? もう、好きじゃないの?」

卓が私の顔を必死に覗き込もうとする。
弱弱しい卓を見たくなくて私が俯くと、短く卓は笑った。
ヤダなこの感じ。嫌なんだよ。私を求めて誰かが不安定になるのが。だったら、私が消えればいいのに。そう思っていても、できない。結局私も私を求めていて、不安定なんだよ。変わらないの。卓と。

「っは、んな訳ないでしょ。ボクのこと、好きだって。絶対そうだよ。嘘は良くないよ、桐」

バカにしたように笑う卓。
怖い。顔が上げられない。飲み込まれそうだ。卓の不安に。なんでそんなに不安なの。私に否定されるのが、怖いの?
卓は、卓は、

「ね、シようよ」

私のことが、好きなの?