複雑・ファジー小説
- Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.27 )
- 日時: 2012/06/16 00:04
- 名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: ae8EVJ5z)
- 参照: http://twitter.com/#!/Gajobegirl90523
+参照100+
「おい、孤独」
頭をはたかれて、現実に戻る。
あ、やべ。寝てた。
体を起こすと、不機嫌そうな教師の顔。そして教師越しに見えるクラスメイトのにやける顔。
「最後まであきらめるな」
そんなこと言われたってなー。無理。だって俺、勉強してないもん。分かるかよ。こんなの。あー、まだかな。学校めんどくさい。
「……うす」
一応返事をして、解く気があります、みたいな感じで解答用紙をめくる。
白っ。白すぎんだろ。記号問題しか解いてない。これは酷いぞ。ちょっと酷い。
まずいよな、俺、留年かもな。
「孤独、まずいんじゃね?」
隣の席の奴が小声で話しかけてくるものだから、俺は少しそちらに目線を向ける。
コイツ、誰だっけかな。やけに消しゴムの色が派手だってことは覚えているんだけど。
「俺、聞いたんだけど、お前バイトしてるんでしょ?」
適当な文字で回答欄を埋めながら、頷く。
バイト=先輩。先輩の顔が浮かぶ。あ、ちょっと匂いもしてくる気がする。
そんな俺の妄想を断ち切るように、派手消しゴムの声が低くなる。
「隣のクラスの小杉、成績危ないからってバイト辞めさせられたらしいぜ」
……は?
何、それ。俺のシャーペンが止まったのを見て、派手消しゴムが自分のことのように焦っている。
おい。聞いてないぞ、そんなの。校則では禁止されていないバイト。でも成績ごときで、たかが成績ごときで辞めさせられるなんて。俺、バイトに行けなくなったら。先輩に、会えなくなったら。え、あ、ウソ。なんか泣けてきた。
「だからお前も、」
『キーンコーンカーンコーン』
「あ」
はい、じゃあ集めてーなんて呑気な教師の声が、俺の終わりを告げた。
なぁ、ウソだろ。嘘だといってくれよ。
先輩。あぁ、畜生。無性に先輩に会いたい。いつもだけど。
+おわり+
なんだこれですね。
今回はあの時の話です。殴った時の。なん話か忘れたけど。本当は本編で入れる予定だったけど、あそこは先輩視点でずっと書きたかったので。
裏側……みたいな?
もっとちゃんとなったら、プロフィールも書きたいと思っておりますです。その時はよろしくです。
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