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複雑・ファジー小説
- Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.39 )
- 日時: 2012/06/18 21:40
- 名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: ae8EVJ5z)
+20+
「……誰だと思う?」
私は卓を見下ろしながら、吐きだした。飽き飽きしたのだ。何かに。何かは、分からないけど。でも、何かに懲り懲りした。疲れてしまった。帰って、眠りたい。
卓かな。卓に、疲れてしまったのかな。
それとも、私自身に?
「っ、桐はボクのことからかってるの?」
私の手を握る手の力が緩んだので、振り払う。そうすると、不快そうに卓は唇噛む。でも、再び掴もうとはしなかった。
諦めがいい。
「違うよ。ただ、関係あるのかなって思って」
「……は?」
赤く色を変えている手首を一瞥し、その手で卓の髪を撫でる。こんなことをしたのは初めてかもしれない。行為の時に、無意識に卓の髪を掴んでしまっていたことはあったが、普通に生活しているときは触ろうなんて思わなかったから。
なんで、撫でたのだろう。
多分、孤独が居るから。孤独は頭を撫でてやると、すごく喜ぶ。だから、ご機嫌取りのために、撫でたのだろう。卓には通じないだろうけど。それでも、気休めに。
「もし、これが私の彼氏の物だとして、それが卓巳に関係あるの?」
ねぇ、無いよね。
最初から、無いんだよ。
だから、さぁ、私を拒んで。
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