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複雑・ファジー小説
- Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.84 )
- 日時: 2012/08/02 11:01
- 名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: 5VUvCs/q)
+50+
孤独が居ないと、本当に静かだ。休みの時以外、体験したことがない、静寂。その中で私はボーっとして、ただ仕事をこなした。余計な事をすることも、喋ることもしなくていい。
楽だよね。こんな事、無かった。私はこの仕事に就いた初めのころ、毎日卓巳のことを考えていた。首が何だかさびしくて、軽くてどうにかなってしまいそうな感覚に憶えていた。でも、そんな環境が、心境が幸せで。卓巳以外考えなくて良いんだって思って。
孤独、私もう分からない。
私、淋しいのかな。先輩先輩って、私を呼ぶ声がしないのは、淋しいのかな。だって、私には何も必要ないって、思っていたのに。私には必要ないけど、孤独には私が必要だって、そうやって私は何も思ってなくていいんだって、思ってた。
だけど、もう逆なの?私には、孤独が必要だったの?もう、孤独には、必要ないの?孤独は、私を拒絶するの?
なんでさ。なんで、今日休むんだよ。来てたら、いつもみたいにおはようって言ってくれなくても、私から言ってやって、これまで通りにしてあげたのに。
あげたって、なんかおかしいね。私が、そうしたいだけなのかもしれないのに。
こうも、自分のことが分からないのが、辛いなんて。
私が俯いて、ボーっとしているのを、店長は見ていなかった。声もかけなければ、気にもかけていなかった。
孤独、私もう優しさがなんなのか、分からないよ。
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