複雑・ファジー小説

第二話 Your world was born part2 ( No.8 )
日時: 2012/09/05 21:31
名前: 秋山レキ (ID: pvHn5xI8)

彼女が証拠を見せると言ったとき、多くの不安と少しの期待が俺の体を巡った。
なぜ少しだけ期待が混ざっているのか。
それは、本当に彼女が人間ではなく、別世界から来たとすれば、
俺は、この暇な世界から抜け出せるかもしれないからである。
もちろん多くの不安とは、香夜が別の世界から来ていなく、ただのバカだとすれば、
俺はこいつに一生付きまとわれることになることへの不安であるがな。
「さあ、霧夜立って?」
香夜が手を差し伸べる。俺は香夜の小さな手を握り、香夜の前に立ち上がった。
「じゃあ、行くよ」
香夜は大きく息を吸い、そしてゆっくりと吐いた。
「ミドルコネクション」
香夜がそう言ったその時、彼女の目の前に大きな光が現れた。
そう、香夜と吸血鬼が出てきたあの、忌々しき光だ。
「さあ、霧夜。来て?」
俺は香夜に腕を引っ張られながら、光の中へと入っていく。