複雑・ファジー小説

Re: 罪とSilencer  オリキャラ募集!!二十話更新 ( No.57 )
日時: 2013/03/27 22:09
名前: 檜原武甲 ◆gmZ2kt9BDc (ID: S20ikyRd)
参照: そろそろ絵がかき終わりそうです。音更謡の絵を公開できます!

第二十一話「知名崎宇検らとレオニード・ヴォルフォロメエフ」

【題名からロシアの話で始まると思ったか? 確かに今からレオに電話をするけどな】
この男が一言一言言うたびに体中の骨が圧迫されていく。このままだと潰されかけない。
【そのまま、うつ伏せになっていろ。さて、紅きじゃじゃ馬も終わりだ】
クラークが携帯電話をポケットから出して、言い放った。
【レオ。こっちは成功した。侵入者を排除しちゃえ】

ロシア連邦ヤクーツク4月3日13時頃
「言われなくても排除するよ」
目の前にいるレドはコートの中へ携帯電話をしまうと、代わりに二本のナイフを取り出した。
「さて、紅きじゃじゃ馬ちゃん。一対一で戦うの?」
腕を回し、雪原の上で準備運動をする。油断してそうで油断はしていない。向こうも同じで隙を狙っている。
「テメェぐらいなら俺だけで倒されるさ。さっさとかかってこい」
「そうするよ」
レドが手を振ると目の前で地面に穴が開いた。まさか——すぐさま真後ろへ走る。
「テメェ!! 部下に狙撃させるなんて卑怯者!!」

「しっかり当てなさい。ボクが怒るとどうなるかわかっているでしょ?」
レドの後ろ100mの所に見えないように伏せている男女100人がいる。全員レドの部下で、能力者でもある。全員白の戦闘服、そして地面に伏せていたため人類最凶とも言われる知名崎宇検ですら見つけることが難しかった。その中の一人、狙撃した部下が手を動かして能力をもう一度使い始めた。
「大丈夫ですよ、レド所長。わざと逃がしたのですから」
「所長、この周りには人の熱を感じません。奴は1人で来たかもしれません」
周りの部下の声を聴いて、知名崎抹殺の命令をもう一度出した。
「さっさと殺して、メディシンを迎える準備をする」
今さっきの狙撃手が指で空中に四角形を書くと、上から逃走する宇検の頭が映し出される。
「俺の能力『零距離離れ』。どれだけ離れていても一定の場所に弾丸を放つことができる能力……」
男が宇検に狙いを定めて、引き金を引こうとして……

パァン!!

引き金を引いた。レド達は宇検の頭が砕けるのを確信していたが、そう人生甘くない。
「蜻蛉が一人。引一矢ヒキイッシと言う。正直、お前ら頭悪いだろ」
冷や汗を拭いている知名崎宇検の周りにうっすらと100人ばかしの服装が独特な人間達が現れた。それぞれ腕に蜻蛉のマークが書いてある。
「公視総監直属の蜻蛉部隊……やっとか。危なかったぜ。やつらは何しても日本に攻め入るみたいだぜ」
宇検がため息交じり、まるで戦うのは良くないと言っているようにため息を付くとニヤリと笑った。
「老若皆殺しで、一件落着で!!」
大きく叫ぶと駆け出した。銃弾なんて恐れないと言わんばかりに。
「やれやれ、オリジナルが言うとおりだぜ。全員、戦闘態勢!!」
一矢が叫ぶのと同時に姿が消え、唖然としているレドの部隊の一人の首が吹っ飛んだ。
「キミタチ……蜻蛉部隊か……。ボクの組織に勝てると思っているのかな?」
レドが呟くとレドの部下が戦闘態勢に入る。それぞれの部隊がここにて戦い始めた。