複雑・ファジー小説

Re: 【早速オリキャラ募集中!】鎌奈家の一族 ( No.12 )
日時: 2012/07/27 23:49
名前: 純金リップ (ID: EfKicuSN)

それから二時間ほど佳夢は白美の部屋に匿ってもらい
真夢が出て行くのを確認すると白美の部屋から出た。
「いやーすまんな、白美。」
佳夢は白美の肩をポンと叩く。
「いいけどさ...。あ、そうだ。佳兄。」
「ん?」
「菜夢...どうしてる?」
「え、あぁ、菜夢か。相変わらず勉強ばっかしてるよ。」
「ふうん。」
別に興味がないような返事をする白美。
それだけかよと言うような苦い顔をする佳夢。

「お前、勉強とかしてるの?」
「そりゃあ、学生だし。ってか、ちょっと出てって。今から作業するから。」
「え?そうなの?」
白美の言う作業とは、ハッキングである。
趣味がクラッカー退治の白美のハッキング技術はプロ顔負けであった。
「じゃ、お邪魔したな。」
「ん。じゃあね。」
白美はそう言ってヘッドフォンを装着する。

ふと時計を見る。
すでに午後三時。
何処かに出かけるのも面倒な時間であった。
仕方ないから佳夢は、自分の部屋に戻ることにした。

その後は、特にこれといったことはなく、平和な一日だった。
午後六時ごろに帰ってきた真夢に追いかけられたが、綿あめを買ってやることで許された。
そして、午後九時。

早寝早起きをモットーとする佳夢はすでに寝床についていた。
しかし、その日はなかなか寝付けずにいた。
何故か、不安が頭をよぎった。
その不安が何なのかは明確じゃない。
ただ、それでも夜は来て、午後十時。
就寝。

朝起きると午前八時。
いつもより遅い。
佳夢はベットから起き上がると部屋から出た。

ところで。佳夢が住む屋敷の中心には大きな庭があって、
中心に大きな松の木がある。
その庭は佳夢の自慢の一つであった。
そしてその庭は佳夢の部屋の扉の目の前にあるのだが。

「え——。」
佳夢は我が目を疑った。
庭の中心。大きな一本松のふもとに、死体が転がっていた。
それは明らかに、





鎌奈彩奇であった。





悲鳴は、あげなかった。