複雑・ファジー小説

Re: 【オリキャラ募集中!】鎌奈家の一族【是非見てね!】 ( No.200 )
日時: 2012/11/17 23:26
名前: 純金リップ (ID: Q.36Ndzw)
参照: 遅れたってのは分かってるんだ...。

おまけ
(本編とは一切関係ないよ!てか、時間軸設定おかしいよ!)
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『ポッキーゲーム』

11月11日。
世界的にはなんでもないこの日だが、
しかし、日本ではこの日こそが
ポッキーの日だと制定されているのだ。

カレンダーを見てそれをふと思い出した佳夢は、
早速冷蔵庫を漁ってみたが、
ポッキーはなかった。
プリッツも探しては見たが、
それもない。

「おかしい...。」
普段ならこういう行事には喜んで乗っかる鎌奈家である。
なのにポッキーがないというのは、おかしい。
「まぁ、いいか。」
特に何かする訳でもないので、諦めて佳夢は部屋を出る。

しかし、部屋を出て右に曲がった瞬間に、
佳夢は見たのだった。
ポッキーをくわえてこちらへ飛んでくる妹を。

「あぶねっ!」
佳夢はそれを回避し、床に滑り込む真夢を見ていた。
「ちょっと、何で避けるの!」
「避けちゃ駄目か!」
「駄目よ!」
真夢は口にくわえたポッキーを呑み込み、
また次のポッキーを取り出す。

「さぁ、私とポッキーゲームをしてもらおうか!」
「くっ、ポッキーゲームといえば男女がポッキーの端と端をくわえ、
両側から食べて言って先に口を離した方が負けで、
それでも最後まで食べきったら二人はキスをしてしまうという、
合コンでよく使われそうな、あのゲーム!
pix●vなどでも題材とされるあのゲームを、
まさか現実でやるというのか!」
「その通り!...てか台詞長っ。」

「しかし、俺としてはいただけないな。
そんなことをすれば、俺にシスコンのレッテルが貼られてしまう。」
「そうよ!そして、この家にはお兄ちゃんを狙ってる人が沢山いるわ!」
「シスコンのレッテルだけは勘弁させてもらうぜ!アディオス!」
そう言って、佳夢は踵を返して走り出した。
「あ!待てこらっ!」

それから一時間。
随分逃げ回った佳夢だが、
しかし、真夢の言っている佳夢を狙う人など見当たらない。
それはそれでありがたかったりする。
だが、彼を襲う本当の恐怖はこれからだった。

「佳夢兄さん。」
曲がり角から出てきたのは、菜夢だった。
彼女もまた、口にポッキーをくわえていた。
「げっ...。菜夢、お前もか。」
「冗談。誰が佳夢兄さんとポッキーゲームをするものですか。」
菜夢はポッキーをくわえたまま佳夢の横を通り過ぎて行った。

「ただ、誰かとやらないといけないらしいから...。
そうね、涼太さんとかでいいかしら。」
その一言に、佳夢は振り返る。
「ちょ、ちょっと待て、涼太と?」
「そうよ。あの人ノリが良さそうだしね。」
「いや、あいつ本編ではこっちに来てるけど、普段は離れて暮らして——」
「黙れ。」
その気迫に押されて、思わず黙る。

「ま、そゆことで。じゃあね、佳夢兄さん。」
ひらひらと手を振り、その場を去ろうとする菜夢。
しかし、その時。
佳夢の脳では葛藤が繰り広げられていた。

——確かに、涼太にやらせれば、俺はやらなくて済む。
——しかし、あの男に菜夢の初を譲るのはどうも気に食わない。

「ま、待て!」
そんな葛藤の末、佳夢は叫んだ。
「や、やろうか、ポッキーゲーム。」
その言葉を聞いて、菜夢はにやりと笑う。




ち、違うんだ。
決して本編の方向性に悩んでるとかではなく、また人気取りでもなく、
ただ書きたかっただけなんだ(汗)
あ、後編もあるよ!