複雑・ファジー小説
- Re: 【オリキャラ募集中!】鎌奈家の一族【是非見てね!】 ( No.203 )
- 日時: 2013/02/24 23:44
- 名前: 純金リップ (ID: 5Yz4IUWQ)
裏夢と九六は救急車で病院へと運ばれ、
手術室へと搬送された。
その外で、長い椅子に座りながら、
菜夢は泣きじゃくって、待っていた。
やがて真夢と佳夢と涼太も来て、
四人で並んで待っていた。
佳夢達にはその時間がとても長く感じられた。
やがて、医師が手術室から出てきて、佳夢達に告げた。
「一命は取り留めました。しかし、回復するにはまだ時間がかかるかと。」
佳夢は何度も何度も医師に礼を言った。
そんな佳夢の姿を見て、
涼太は拍子抜けした気分だった。
四人は家に帰って、今日起きたことを報告した。
久々に鎌奈家を訪れた涼太であったが、
再会を楽しんでいる暇などなかった。
その後、佳夢は現在家の中にいる鎌奈家の主戦力たちを集めた。
といっても、その全員が未成年なのだが。
「月一のペースで誰かが死にかけるよなぁ。」
四人の中で最初に発言をしたのは、
やはりというか、涼太であった。
「厄介事を起こしすぎなんだよ。」
「ま、否定はできへんなぁ。」
つまらなさそうに腕を組みながら、菊花が言った。
「トラブルメーカーの集まりゆうても過言やないし。」
「しかし、今回はトラブルで済ませられることじゃないだろう。」
続いて発言したのは樹であった。
「あわよくば、殺人事件に発展していたぞ。」
「そもそも、原因が分からんしなー。」
菊花の言葉にその場にいた全員が頷く。
少なくとも、誰かが天都家に喧嘩を売った覚えなどない。
彼らは何故、鎌奈家を襲ったのか。
それは、佳夢にもわからなかった。
「でさぁ、佳夢君。」
にやにやと笑いながら、琥珀が佳夢の方を向いた。
「私たちは、天都家に手を出していいわけ?」
「駄目だ。」
佳夢は即答する。
「...じゃあ何さ。話し合いでもする気?」
「まぁ、そうだな。」
佳夢の回答に、琥珀は意外そうな顔をする。
「じゃあ、佳夢。なんで俺たちを呼んだんだよ。」
「それについては、お前らを止めるためだ。」
佳夢は咳払いを一つして、説明し始めた。
「確かに、親戚を襲われてただじゃおけないってのは分かる。
でも、今回ばかりは平和裏に解決したい。
特にお前らは今この家にいる中では、言っちゃあなんだが凶暴だからな。」
言いにくそうに言うが、本人たちは気にしていない様子であった。
「頼む。今回ばかりは抑えてくれ。」
佳夢はそう言って、頭を下げた。
四の反応は様々だった。
仕方なさそうに首を振ったり、納得のいかない顔をしたりと。
しかし、四人とも了承してくれたようで、
反論するものはいなかった。
佳夢は四人を見回して、「ありがとう。」と言った。
四人は各自、自分の部屋へと戻って行った。
佳夢は、ほっと息をついて、床に寝転がった。
「...寝るか。」