複雑・ファジー小説

Re: 【オリキャラ募集中!】鎌奈家の一族【是非見てね!】 ( No.219 )
日時: 2013/01/11 23:53
名前: 純金リップ (ID: qUfyS13Y)
参照: なんと、季節外れの夏の話。そしてエキサイト翻訳さんありがとう!

まぶしい太陽がギラギラと照り付ける。
「あっつうううううう!」
家から出た瞬間に、
佳夢は思わず叫ぶ。
日本は今日から八月へと入った。

「あはは、久々の外出だからねー。」
愛子に笑われ、
佳夢は少しむっとする。

夏休み真っ盛りのこの日は、
佳夢と愛子と梓の三人で、
夕飯の買い出しである。

「しかしよぉ、こりゃ暑すぎだろう。」
誰に言うでもないが、
佳夢が文句を言う。
それに対し、梓が呆れたように言う。

「請忍耐,閉居(我慢しなさい、引きこもり)」
「口坏,梓(口が悪いぞ、梓)」
「何?二人ともなんて言ってるの?」
他国の言葉で喧嘩をする、
ハイレベルな二人に挟まれ、
愛子は戸惑うしかなかった。

「とりあえず、さっさと買って帰ろう。」
梓がメモ帳を取り出しながら言う。
佳夢がそれを上から奪い、読み上げる。
「合い挽き肉、パン粉、卵、玉ねぎ、エトセトラ...。」

「今日はハンバーグだね!」
愛子が嬉しそうに言う。
「じゃ、近くのスーパー行くか。」
「佳夢さん、お金持った?」
「馬鹿にすんな。持ってるわ。」
三人はゆっくりと歩き始めた。


そんな三人の後姿を見つめる、
一人の男がいた...。
「ふふふ...。見つけましたよ。鎌奈佳夢さん。」

電柱に隠れながら、
様子を窺い、独り言をつぶやく。
ちゃんとしたスーツを着ているも、
その姿は、まさに変質者だ。
「この一番目の〝魔術師〟である、天都貴弘が相手しよう!」

そう言った瞬間、
貴弘は何者かに肩を叩かれた。
振り返ると警官が立っていて、
怪訝な目で貴弘を見ていた。

「君かい?この辺で、変な行為をしてるのは。」
「変な行為、ではない。魔術師のすることには、意味がある!」
「ちょっと、来てもらおうか。」
「やめろ!触るな!」

抵抗するも、
あまり力のない貴弘は、
容易く引っ張られる。
「やめろと言ったらやめろぉ!」
周りからの冷たい視線を浴びながら、
貴弘は警官に連れて行かれた。