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複雑・ファジー小説
- Re: 【早速オリキャラ募集中!】鎌奈家の一族 ( No.36 )
- 日時: 2012/08/01 17:10
- 名前: 純金リップ (ID: EfKicuSN)
「あー、いてぇ...。」
「どうしたの佳兄。」
佳夢が廊下を歩いていると向こうから白美が歩いてきた。
「って、満身創痍じゃん...。」
「あぁ。お前ら双子は言葉のセンスも一緒か。」
「それは知らないけど、今の佳兄を見たら誰でもそう思うよ...。」
「ふーん。あ、そうだ。白美、地下室行ってきて。」
「え?なんで?」
「いいから行けっつーの。」
質問に答えず、佳夢は去っていく。
「...?」
白美は訳の分からぬまま地下室へ向かった。
地下室についたところで、扉が開けっ放しなのに気付く。
そして、中に入り、白美は絶句する。
「え...?琥珀...?」
壁に寄りかかるようにして、琥珀が座っていた。
「おい!琥珀!」
すぐさま駆け寄って、肩をゆする。
どうやら息はあるようだった。
暫くすると、琥珀は目を覚ました。
「こ、琥珀...。気付いたか...。」
「う...。」
「ちょっ、無理するな。」
無理やり起きようとする、琥珀を押える。
「私、生きてんだ...。」
「あぁ。」
「...甘いなぁ、佳夢君も...。」
「よ、佳兄が...?」
「そうだよ。あれ?知らないの?ばっかじゃねぇの。」
「お前とどめ刺されたいのか。」
琥珀は馬鹿にするような笑みを浮かべて、白美を見る。
「でも、佳兄が、なぁ...。そんな人には見えないけど。」
「お前佳夢君がなんて呼ばれてたか知らないの?」
「いや、まったく。なんて呼ばれてたんだ?」
「教えてほしい?」
「あぁ。」
「じゃ、いいよ。ただし後払いな。現金で。」
白美は少し考えてから、舌打ちをして、
「分かった。」と答えた。
琥珀は満足そうにうなずいて、口を動かす。
「佳夢君ね、一族きっての——。」
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