複雑・ファジー小説
- Re: 神喰い【オリキャラ募集中】 ( No.131 )
- 日時: 2012/09/02 10:59
- 名前: saku ◆vSik97dumw (ID: e/CUjWVK)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode
第三話(パート3)
ガランガランと、鈴の音が鳴る。
黒風と八無は賽銭箱の前にいた。
「そうそう、で、手を合わせて」
「こ、こうかの?」
「そう、それで会釈をして、願い事を頭の中で言う」
「……主様よ、何を願えば良いのかの?」
「ねぇのかよ……ま、ねぇならしなくても……」
黒風がそこまで言った時。
ザザザァッ!と、音がして
「はぁ……はぁ……閃あの人?」
神社の裏から少女があらわれた。
長い黒髪に翡翠色の瞳、そしてその手には袋に入った長い棒のようなものをもっている。
そして、その後ろには。
「そうだ、我が見たのはあの男だ」
先程見たフクロウがいた。
しかも喋っている。
「……え?フクロウが……喋っている!?」
驚きを隠せず、思わず黒風は叫んでしまった。
しかし、少女は何も答えず。
「貴方が最近ここらへんを荒らし回ってる神喰いね……」
怒りに満ちた声でそう言った。
「……はい?」
少女の言っている事の意味がわからず、黒風は思わず間の抜けた声でそう言った。
しかし、それが少女の怒りにさらに火をつけたようで。
「とぼけないで……取り敢えず、貴方は私がここで倒す、いくよ、閃!」
イラついた声でそう言った。
すると、後ろのフクロウが。
「ああ」
と、答え、その姿がまるで霧のように消え、少女の手にまとわりつく。
霧が再び姿を固めたとき。
少女の手には大きな盾が握られていた。
木の葉のような形、そしてその大きさは少女の身長を軽く超えていた。
そして、少女は持っていた棒の袋を外した。
袋に入っていたのは、薙刀だった。
藍色の持ち手、金色の鍔、刀身は薄っすらと蒼い銀色だった。
そして。
「はぁぁぁあ!」
という気合と共に、少女は黒風に切りかかってきた。
「はぁぁぁあ!?」
黒風は焦り、急いでその場から飛び退いた。
すると。
ザガン!と、音がして、黒風のいた場所に大きな跡がついた。
「主様!儂らもいくぞ!」
「くっそ……しょうがねぇな……話聞いてくれそうにねぇし……いくぞ!八無」
「おう!了解じゃ主様よ!」
そう言って八無は、黒のコートと刃に姿を変えた。
「それが貴方の力ね……」
「……あのよぉ、俺はお前の敵じゃ……」
無い、そう言う前に。
「問答無用!」
と言って、少女は再び切りかかってきた。
「……はぁ、しょうがねぇか」
そう言って黒風は少女の刃を受け止める。
ガアン!と音がして、二人の刃が交差する。
少女はそのまま。
「倒された相手の名前も知らないのは嫌よね」
と言い。
「私の名前は朝霧 翠香(あさぎり すいか)、神喰いよ」
そう名乗った。
朝霧VS黒風、バトルスタート。