複雑・ファジー小説
- Re: 神喰い ( No.15 )
- 日時: 2012/08/12 23:14
- 名前: saku ◆vSik97dumw (ID: gKP4noKB)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
第二話(パート5)
時は再び今日に戻る…
少年、黒風 春を昨日襲った男と今目の前にいる男は完全に同一人物であった。
しかし。
「なんのことや?君と会ったことはあらへんで?」
と、その男は言った。
「はぁ!?ふざけんな!昨日いきなり…」
「あー、そーゆーめんどくさい話しはあとにしてー、つーことでとりまホームルーム終了ー、日直ー」
「なっ!?おい!先生!」
黒風は先生に抗議しようとしたが。
「きりーつ」
日直は待ってはくれない、というより早く終わらせたいようだ。
「…っ!…チッ…」
(…くっそ…仕方ねぇか…ホームルームが終わってから問いただそう…)
と、考え黒風は苛立つ気持ちを抑えた。
「………どーすんだ…コレ…」
少年、黒風 春は困っていた。
ホームルームが終わり、さぁ問いただそうと思い、席をたったのだが…。
転校生、さらにイケメン、関西弁。
と、いろいろな要素が重なり、転校生はクラス中から注目された。
その結果、クラス中から質問や自己紹介が殺到。
黒風は近づくに近づけなくなってしまったのである。
結果、この状況で『お前昨日襲っただろ!』とは流石に言えなくなってしまったのである。
(くっそ!どうすんだよ…なんかないか!?)
と、黒風が頭を抱えてた時である。
「どもどもぉ〜♪こんにちは〜♪」
「ん?あぁ、わりぃ、今取り込み中…!!??」
向こうから話しかけてきた、しかもフレンドリーに。
「あぁ、すまんすまん!取り込み中やったかぁ…じゃあ後で…」
「ま、待て!大丈夫だ!てかお前昨日…!「あー、いやいや、無理せんといてぇな♪また後にしようや、取り敢えず、名前、名乗っとくわ♪安倍晴明です〜♪よろしゅうに、握手しようや♪」
「えっ?あぁどうも…俺は黒風…じゃなくて!…って…あれ?」
いきなり握手をされ、驚いて我にかえったあと、顔をあげたが、そこに男はもういなくなっていた。
「くっそ…ん?…なんだこれ?」
しかし、その代わり、その手には一枚のメモ用紙が握らされていた。
「…なんか…書いてある?文章?」
そのメモ用紙には文章が一行書いてあった。
その内容は。
【うさらぼちあのきおきなるんあくきあT】
と、ある、ちなみに隣には自分の顔のイラスト付きで『暗号やで♪』とある。
「…………なるほどな…チッ…めんどくせぇ…」
「さーてと、きずくかなぁ?…あいつは素材やからなぁ…【神喰い】…なってもらわんとなぁ…」
転校生、安倍晴明はニヤニヤと不敵な笑みを浮かべその場所にいた。
「喰うか…喰われるか…あいつはどっちやろなぁ…♪」
それは、笑った。
心底楽しそうに。
子供のように。
ただ…笑った。