複雑・ファジー小説

#8 ( No.10 )
日時: 2012/08/12 20:49
名前: 星の欠片 ◆ysaxahauRk (ID: t7vTPcg3)


 やがて家に着く。
「わぁ、優輝さんの家って大きいんですねぇ!」
 メリーがはしゃいでいる。
「ところで、さ」
「何ですか?」
 さっきからずっと気になっていた事を聞いてみる。

「そのナイフは何?」
 夢のときも持っていた気がする。
 幅広のナイフ。
 未だにそれを右手に握っていた。
「家の中にレジェンズの気配があるので先制攻撃でぶちこr…」
 そこまで言った後こほん、と咳払いをして、
「護身用です!」
 誤魔化した。
「ちょっと待て! 咳の前に問題発言が聞こえた気がしたぞ! というより何!? 家の中にゴファッ!」
 問い詰めようとしたとき、何かが腹にめり込んだ。
 それがメリーの左手だと分かった直後、俺の意識は彼方へと消えていった。


 〜〜〜〜〜


 一応威力は抑えたつもりなんですけど、結構ダメージ大きそうですねぇ。
 優輝さん、ごめんなさい。
 ともかく、家の中のレジェンズの正体を掴まなければ。
 悪い奴だった場合、問題を起こす前にぶち殺さな…こほん、倒さないといけません。
 とりあえず、お庭から覗いてみましょう。
 もしかしたらくつろいでたりしてるマヌケなレジェンズかも。

「…いませんか」
 まぁ、慎重なレジェンズなら外から見られる場所に居るわけがありませんよね。
 きっと家の中の、どこか人目につきにくい場所に潜んでいるはずです。
 では潜入しましょう。
 ドアに手を掛け、引く…
「……」
 引く…
「……っ」
 引…
「……っ!」
 ……


 押すっ!
「らあああああぁぁぁぁぁっ!!!!」

 ドッゴォォォォォォォォ!!


 よし、開きましたね。
 レジェンズたるもの、時には大胆な行動に出ることも重要なのです。
 情報によれば優輝さんのご両親は国外に旅行中。
 ドアの一つや二つや三つ、ぶち壊しても問題ないでしょう。
「さてと、レジェンズはどこに——」
「何…!? 何事…!?」
 家の奥から走ってくるその人。
「え、貴方…」
 明らかに見たことがある…。
 何故ここに…。


 〜〜〜〜〜


「……っ」
 メリーめ、思いっきり殴りやがって…。
 未だに腹に鈍い痛みが残っている。
 そういえばさっき家の中にレジェンズがいるとか言っていたような。
 何故か吹き飛んでいるドアが既に異変が起きていることを象徴していた。
 ということはもうメリーとレジェンズが戦闘を始めているということか!?
 ドアについて問い詰めるのはこの際後回しだ。
 メリーの援護に行かなければ…!