複雑・ファジー小説

Re: アセンション ( No.35 )
日時: 2012/10/19 12:32
名前: デミグラス (ID: .bb/xHHq)

 部屋にいるのは侵入者の自分たち、そして返り討ちにしてやった敵兵の亡骸だけと考えたため、最早、無線機を介する必要はなくなり、部屋一帯を見渡しながら、生の声で敵の不在を伝える。

「なに?そんなはずは……」
 予想に反した出来事に少々驚いた様子で立ち上がったデイビットは、弾丸により形成された無数の凹みが痛々しいテーブルを回り込んで、ダニエルに近づく。
 途中、数体の死体を跨ぐことになり、その際に再度、数を数えてみるが、やはり目測は正しかった。
 ダニエルとの距離が1mほどになると、ゆっくり後方に身体を回しながら、敵が隠れていると踏んでいた箇所に視線を移したデイビットは、ただ「おかしいな」とだけ呟く。

 「ただの腰抜けで敵前逃亡でもしたのかもな。そいつらに構ってやる時間もないしさっさと進むか。 …………ハァ」
 推測を口にして、ダニエルに先を急ぐよう促した直後、背中に何か小さい円形らしきものを押しつけられる。
 状況を顧みれば、それが何か容易に想像がついた。


更新が遅れて本当に申し訳ない!
今週テストだったもので、なかなか書けずにいました……
今回は少しだけしか書きませんでしたが、次回から急展開しますので、お楽しみしていただけたら嬉しいです。
遅れた分を取り戻すためにも、更新のペースを早めますがなるべく皆様がついていけるようにはしたいと思います。