複雑・ファジー小説

Re: アセンション ( No.42 )
日時: 2012/11/11 10:09
名前: デミグラス (ID: RadbGpGW)

「まぁ、そう気に病むな。賢い選択をしたもう1人の仲間は無傷で連行中だ」
 精神的に大きなダメージを受けた2人に、カストロは意地悪く追い討ちをかける。
 カストロから信頼を得ている連中なのかは分からないが、部屋にたどり着くまでに遭遇した兵士たちと違い、ここにいる兵士たちは、黒の目出し帽を被ってはいるが、クスクスと笑っているのがハッキリ聞こえてきた。
しかし、気力を無くしたように身動き1つしない2人から、望んだような反応は得られない。

 そんな最中、この部屋唯一の出入り口の扉が開き、その瞬間、部屋にいた全ての人間がそこに目を向ける。
 現れたのは両手を頭の後ろに置き、俯いているライアンと、その後ろでライアンの後頭部に銃口を向けている、この部屋の兵士と同じ身なりをした敵兵だった。