複雑・ファジー小説

Re: あなたの事件、解決しますよ? ( No.27 )
日時: 2012/10/05 17:17
名前: ゆりかん ◆Qd6XA/vkyQ (ID: cGvMnxlr)

とりあえず、私は水月に押されるまま部室に入った
部活は嫌いじゃない
いや、むしろ大好きだ

なのに、どうして授業をさぼってまでこなければ...

「で?事件の内容ってなんだっけ?」

私の思考は一時停止
まじまじと水月の顔を見る

冗談で言ってるのだろう
そう思ってもう一度水月の顔を見る
けど、彼女の顔はただただ、真面目な顔をしていた
...つまり本気でいってるのか?

「ってお前は馬鹿か!!なんで先週来た人の事忘れるんだよ!事件って昨日来た人たちの事件の事じゃないの?」
「あぁ、そうだったそうだった!ごめんごめん」

へらへらしている水月を見てるとこっちが怒ってるのがばからしい
まぁ、いいや
とりあえず昨日あった出来事を思い出そう







「わ、私の幼なじみを見つけてくださいっ!!」


部室で...特に私たちはすることはない
事件がない限り、私は読書
水月はiPodで音楽を聴いている(ちなみにiPodは校則違反だが)

そんなとき、ある一人の女の子が部室に飛び込んできた







「まぁ、落ち着いて」
私はそう声をかけながら、とりあえずソファをすすめる
お茶?そんなものはない

「あ、あのっ!事件部というものがあると噂で聞いて...」
「へぇ〜私、たった一人にしか言ってないのによくひろまったね〜あなた、1年生でしょ?」
「あ、はい..」

ちなみに、先生にはもちろん内緒だ
そんなこと言ったらすぐ廃部になってしまう

だから、先生に知られないよう生徒だけに広めたのが、意外にもその噂ははやく広がった
そして、記念すべき最初の依頼主は一年生の後輩だった





「えーと、私の名前は川村瑞穂と言います。」


「あ、私あなたこのこと知ってる〜♪」
そのとき、口を挟んだのは水月

「ん?なんで知ってるんだ?」
私が聞くと水月は声を潜めてこういった

「え、弥生知らないの!?この子、一年の中でもものすごく有名な天才少女なんだよ!!学年トップらしいし...でも勉強はまったくしてないからみんな、この子は天才って言ってるみたい」

...期末テスト前に一夜漬けで勉強する私はとはまったく違う訳か
ちなみに水月はテスト前もいつも通り遊んでる

「でも、この子がいったいどうして事件部に...?」

「あ、あのーー」
私と水月で話してたら、後輩ちゃんが申し訳なさそうに口を開いた
「あ、ごめんね!それで、幼なじみがいなくなったって?」
「はい...学校には風邪だと言ってるみたいなんですけど...」
「詳しく教えてくれる?」
「はい、わかりました」




そして、私たちは記念すべき第一号の依頼主様の話を聞いた
事の始まりは、一週間ほど前だったらしいが..