複雑・ファジー小説

Re: あなたの事件、解決しますよ? ( No.34 )
日時: 2012/10/26 16:07
名前: ゆりかん ◆Qd6XA/vkyQ (ID: tmnhy9Pg)

「...とりあえず、二人の事を調べて...」



キーンコーンカーンコーン







「今のって...」
















「学校のチャイムの音じゃん!!」

やばい、いくらみんなが気絶してるからってチャイム聞いたら絶対に目を覚ますはずだ
ここで二人とも学校を抜け出してるのがばれたら...


よくて停学悪くて退学!!!
急いで学校に戻らなきゃ!!

「水月!!走るよ!!」

私たちは、スカートがめくれるのもかまわず全力で走った...








とりあえず、教室に戻ったらまだみんなは気絶中(おいおい、あれから数時間は経過してるんだけど...)
で、みんなを起こす

気絶の原因?
水月の(凶器に近い)大声なんて言ったら即退学
仕方なく、うちのクラスだけ警報が鳴った、って言ったら納得してくれた

こんなんで納得するなんてうちのクラスは相当な変わりもの
まぁ、だから事件部なんてものをつくったんだが...











ー放課後ー

まず、後輩の川村瑞穂には今日の出来事を話した

「...そういえば、どうして瑞穂ちゃんは風邪じゃないって思ったの?行方がわからないって行ったよね、あなた?」

水月が気軽にそう訪ねる、だがその目は決して笑ってない

「あ、幼なじみなのでいつも休むと家に電話がかかってくるんです...宿題のこととか、何かなかったかとか...」



一応確認しただけなので、私たちはそく部室へ移動する





「あーー、でも今日は私のおかげでいろんな事がわかったねっ♪」

無邪気な水月の言葉
...だがつっこみどころ満載すぎる

ので無視


「とりあえず今日の出来事を整理しよう...」

そう言って私はノートに今日の出来事を箇条書きした

・芦谷は幼なじみの川村に連絡してない
・家出かと思われたが、家族は全員家にいる
・警察なども呼んでないところを見るとちゃんと芦谷はいるようだ
・風邪もありえない(長い間休んでるようだが、幼なじみに連絡がいってないようなので)
・だとしたらなぜ学校を休んでる?いったい何を隠してる?


こんなんでいいのかな

「水月、今度は一年の子に色々聞いてくるよ」
芦谷の事を調べるため

どんな人柄なのか、川村に聞いてもいいけど、幼なじみだからもしかしたらあまり答えてはくれないかもしれない
だから、別の一年に訪ねてみよう


「え、それって事情聴取みたいな!?」
「...まぁ、そういうもんかな」














とりあえず、私たちは一年の校舎へと向かった
放課後だけど、何人か生徒は残ってた

私たちはそばにいた、4人組の女の子達のもとへと近づいた


「えーと、すいませーーーん!事件部のものでs((殴」

おい、今禁句言ったろ
「私たちは裏部活なの!ここには教師もたくさんいる!だからんなでっかい声で話さない!!」
「べ、別に気づいてなさそうだしいいでしょ!!」

あーー、もう水月に任せるとこの事件は99.99%迷宮入り
ここは私が...


「事件部、って知ってるよね?私たちはその部員なんだけど、今頼まれてる事件について調査してるの。芦谷修って知ってる?今は学校休んでるけど...」

すると、一年の女の子はそろって口を開けた

「あ、芦谷君ですか?私たちのクラスですけど...確かにここ1週間ほど休んでいますが...」

「その芦谷君について教えてほしい」

私がそう言うと、女の子達はさっきと違う目つきになった

「はい、わかりました...芦屋君は、学年一の不良なんです」











「嘘!?」

「いえ、本当です。芦谷修は学年で一番の不良です」
いや、それさっき聞いたから!!で、でも
ふ、ふふ不良!?

「それってタバコ吸って教師に逆らって学ランとかには竜の刺繍がついてて、成績悪くてバイク乗り回して乱暴な口使いでとにかく悪!!ってなオーラ出しまくりのあのスケバンのこと?」

水月が横から口を出す

あのねぇ...

「水月、何言ってるんだ...多分不良ってのはあんたみたいな人の事言ってるんだよ。それにそおんな80年代の不良なんてこの学校にはいないって...」

あ、あとスケバンってのは死語だから
今はヤンキーっていうんじゃ?

でも、逆に一年生はキラキラした目を水月に向けた

「さ、さすが事件部の方です...その通り、芦谷君はそんな感じの人です」
それって水月の言ったあのヤンキーー!?



「でも、川村瑞穂ちゃんはそんなこと言ってなかったよねぇ〜?」

「うん、それに学年一の秀才と学年一の不良が幼なじみって...一年はすごいな」

私があきれてると、私たちの会話を聞いてた一年が口をはさんだ

「川村瑞穂...ってなんでここで瑞穂の名前がでてくるんですか?」
「あ、だって今回の事件の依頼者、彼女なんだ!!」

水月は簡単に言うけど...
ちょ、たしか名探偵の条件って依頼人の事は絶対に誰にも言っちゃだめなんだよ!?

なに勝手に言ってるんだ!!

「え!?瑞穂があなたたちに芦谷君の事を頼んだ!?」

一年生達みんなシロクロ

「ん...まぁ、二人は幼なじみだからね...」
仕方なく私も答える

そのとたん、みんながはっきりとこういった





「ありえません!!あの二人が幼なじみだなんて聞いた事ありません!!それに、瑞穂は男子としゃべったことなんてほとんどないんです!!!」






....え!?






「で、でも彼女が行方不明の芦谷君を捜してくれって...すごい心配そうな顔をしてたんだよ」

「それもありえないです。瑞穂、ヤンキーの芦谷君の事が大嫌いで...まぁ、口には出してませんでしたけど相当嫌ってたはずです。そんなこと頼むはずがありません」

あ、それと...と一年生は付け足す

「行方不明ってどういうことですか?芦谷君、確か風邪で休んでたはずじゃ...」


あ、まずい!!事件の内容を話してた!!


「えーと...一年生のみんな!貴重な情報をありがとう!!さ、弥生!!部室に戻ろうか...」

あの水月も慌ててる
うん、事のヤバさが認識できた見たいんだな


「グッバイ!!」


私たちはそう叫んで一年の校舎をあとにした...













あーーーーーーー、事件の内容が全校にばれたらどうしよ
依頼主の後輩ちゃんに顔向けできない...