複雑・ファジー小説
- Re: dark in the ××× ( No.6 )
- 日時: 2012/10/13 19:11
- 名前: 千年樹 (ID: FMSqraAH)
#1
「よしっ! 出るぞ!!」
01は勢いよく地面を蹴り、一気に敵の前へと躍り出た。それに続き04、02も瓦礫から飛び出す。
04こと、彼女の名前を"アルマ"という。赤髪ショートカットに、同色の赤い目。動きやすさを配慮された彼女専用デザインの、ミニスカート風団服を見事に着こなすという、結構良いスタイルの持ち主でもある。
……ただ、あの露出度が高いのはどうにかしてほしい。正直、お腹やら足やらがむき出しのままなのは目のやり場に困る。
「いっけぇー! あたしのミサイルちゃんっ!!」
奇襲を仕掛け、戦闘の流れを有利にする。04の発射した直径35㎜型爆発弾は太い×××の後ろ右足をいとも簡単に貫き、それと同時に3度の激しい破裂を繰り出す。
パンッ、パンッ! と音が弾ける度に×××は叫び声をあげ、赤黒い血液をあたりに拡散させながら四肢をじたばたとさせる。
像の足より一回りほど大きな脚が暴れ狂うとなると、それは壮大な光景だ。降り下ろした箇所全てにクレーターのように穴が開き、大地が揺れる。
01と02は、予測不能なその猛攻をなんとか紙一重で交わしながら標的の足元までいくと、武器を構えた。
「よっし、いくーー」
「きゃははっ!! そーれっ! もう一発っ!」
01の言葉を遮ったのは、04の狂喜に満ちた笑い声と先ほどと同じ35㎜弾が発射された、トリガーを引く音だった。
「 わっ……ば、バカッ!」
「その癖、いい加減に直せよ!」
01、02は慌てて地面に飛び込むように転がって二手に緊急退避する。二人のすぐ背後で弾丸は爆発を起こした。
爆風にあおられた砂埃に顔をしかめながら、01は怒号を飛ばす。
「てんめっ……04……アルマっ! 見方まであの世行きにするつもりか!」
「あははー。ごめんごめん」
茶目っ気たっぷりに舌をチロリと出すと、左側に首をすこーし傾けて悪びれなく笑う。
「奴の悲痛な声聞いてると、テンション上がっちゃうんだよねー。 今、気分最っ高なんだけどー!」
……最初に言い忘れたことがある。彼女、アルマはSな性格である。
続。