第1話 『出会いは始まりを告げる』【3】 家に帰った焔は玄関に入ったとたんに何かが焔を吹き飛ばされた。廊下を転がり、焔がよろよろと立ち上がろうとすると首元に鋭く、冷たいものが触れた。焔の目の前にはセーラー服の少女が刀を持って焔の首におしつけている。少女は同い年か一個年下だろうか。一つに結んだ髪はきれいな黒色。「…あんた、誰だよ。」焔の片目の瞳が紅くなる。「幻獣使い?めんどうくさいな。」少女は刃物を焔に振り下ろす。