複雑・ファジー小説

Re: 終焉へ向かう幻獣たち—— ( No.12 )
日時: 2013/01/28 22:03
名前: ガリュ (ID: 7VvLld12)


第1話 『出会いは始まりを告げる』【5】

 ケルベロスと獅子…レグルスの闘いで周りのものが消し飛んでいく。ましてやこの錆びたビル…倒壊するのは間違いないだろう。

「ナギ、大丈夫?」

夏華は衝撃波を刀に魔力を流して防いでいた。

「夏華こそ…!!」
 
「『あれ』があれば余裕かもしれないんだが…!!」


 ——ケルベロスとレグルスの闘いはますます激しくなっていく。

「ケルベロス!!」
「レグルス!!」

ケルベロスの口から炎がはかれ、レグルスの口からは雷が放たれた。その雷と炎がぶつかった衝撃波は錆びたビルを倒壊させる。

衝撃波がおさまり、ケルベロスとレグルスは構えて睨みあう。


「ふぅ。ここいらにしないかい?見つかると面倒だ。」

「まぁ、そうかもしれないな。」

男は後ろを向いて歩き出そうとしたが何かを思い出したらしくとまって焔に話しかけた。

「そうだ。君、名前は?」
「焔…坂上焔。」
「焔……なるほどそういうことか…。」
「は?」
「いや、なんでもないよ。僕は柴崎憐、次会った時は決着をつけようじゃないか。」

そう言って憐は姿を消した。


 「上等じゃねえか。」