複雑・ファジー小説

Re: 終焉へ向かう幻獣たち—— ( No.14 )
日時: 2013/01/26 15:46
名前: ガリュ (ID: 7VvLld12)


第1話 『出会いは始まりを告げる』【7】


 焔が帰ろうとした瞬間大きな音ともに黒いバケモノが瓦礫を吹き飛ばしながら出てきた。そのバケモノは雄叫びを上げる。

「うげっ!なんだコイツ…!!」
「こいつは…」

ケルベロスは何か知ってるような素振りをする。

「知ってるのか!?」
「…話は後だ、一先ず倒せ!!」
「あ、ああ!!」

焔は黒い怪物に向かって跳ぶ。焔の手のひらから炎が出、そして炎は日本刀に姿を変えた。焔は日本等を抜いて怪物に振り下ろす。怪物は悲鳴をあげながら瓦礫の上に倒される。砂煙が辺りの視界をさえぎる。

砂煙が晴れると先ほどまで倒れていた怪物は消えていた。

「焔、上だ!!」

ケルベロスの声で焔ははっとして上を見た。上には焔に覆いかぶさるように怪物が落ちて来た。

「うわあああああ!!こんにゃろおおおおおおお!!」

焔は跳び、刀を構えると刀から出火する。その炎は大きくなり、怪物を切り裂いた。その瞬間爆音と爆風が瓦礫を吹っ飛ばした。

焔は地面に着陸する。


「なんなんだコイツ…!!」

「そいつは多分『暗黒の教(あんこくのおしえ)』がつくったやつだろう。」

「それってまさか…。」

「ああ、歴史では幻獣の戦士と呼ばれた幻獣と幻獣使いによって潰滅した。だが…その子孫か何かがまたつくったのだろう。」
「そう…なのか。」

焔は強く拳を握り締めた。




「だが…おまえも幻獣の戦士の子孫だろ。」