複雑・ファジー小説
- Re: 終焉へ向かう幻獣たち—— 【オリキャラ募集中!!】 ( No.22 )
- 日時: 2013/02/01 23:21
- 名前: ガリュ (ID: 7VvLld12)
第2話 『謎の事件と能力者たち』【2】
その時、発砲音が辺りに響いた。焔は発砲音がした場所に向かって走り出した。そして息を切らしてついた場所は光があまり入らないところだった。そこにいたのは暗くてよく見えないが二人の人影が見えた。
「なんなの…貴方。」
奥の少女は水色に輝く槍を持って構えていた。こちらに背を向けているもう一人の少女は西洋のような拳銃の銃口を槍を持っている少女に向けていた。そして銃を持っていた少女は発砲する。弾は槍の少女によって真っ二つに斬られる。
「貴方が何の目的か知りませんが戦うというなら…」
「おい!!」
焔の呼び止めに少女二人の視線が焔に向けられた。
「おまえら、何やっているんだよ。」
奥の少女は少し驚いているようだったが手前の少女は冷たい瞳で焔を見つめていたかと思うと少女は悪魔のような笑みをつくった。
「ウフ、フフフフフフフ…ハハハハハハ!!」
その少女の声とは思えない笑い声が路地に響いた。
「ああ、やっと見つけた。やっと…やっとやっとやっと!!
見つけたああああ!!
ケルベロス!!」
少女は持っていた拳銃の銃口を今度は焔に向けて乱射する。
数秒後、少女は乱射をやめる。焔は白い煙に包まれていた。
煙が晴れてくるとそこには傷一つない焔と大きな獣、ケルベロスがそこにいた。ケルベロスを見ると少女はけたけたと笑う。
すると少女の背後になにか黒い霧のようなものが大きな黒い手になると、そのままケルベロスに襲い掛かった。黒い手がケルベロスの頭を掴もうとした瞬間、ケルベロスの口から光線が放たれた。
光線は黒い手を吹き飛ばし、少女は悲鳴をあげ、そのまま少女の体から黒い霧のようなものが煙のように立ち上がった。そして黒い霧から解放された少女はドサリと倒れた。
「どうやら、悪魔が取り付いていたようだ。」
ケルベロスは空を見上げて言った。
「貴方達、幻獣使い…ですか。」
槍を構えていた少女が歩み寄ってきた。その少女は同い年で同じ学校のようだが焔より身長が大きくスタイルがよかった。茶色の髪と瞳は美しかった。
倒れた少女も同じ学校のようだ。
「貴方、確か私と同じ学年でしたよね。」
「そうなのか。ごめん、覚えてない。」
「なっ…。」
「そんなことより、この子どうしよう。」
すると、ケルベロスは思い出したように話し始めた。