複雑・ファジー小説

Re: 終焉へ向かう幻獣たち—— 【オリキャラ募集中!!】 ( No.29 )
日時: 2013/02/05 22:26
名前: ガリュ (ID: 7VvLld12)


  第2話 『謎の事件と能力者たち』【5】


 翌日、白咲宮学校では焔がいつものように牛乳を飲みながら外を眺めていた。すると、鈴のような声をした少女が話しかけてきた。


  「焔…くん?」


振り向くとそこには水瀬千羽夜と篠崎夜海が立っていた。


  「…何?」
 「あの…昨日は助けていただき有難うございました!」
 「私も助けてもらってありがとう。」

 「ああそう」


そう言って焔はまた外を眺める。すると、また水瀬たちが話しかけてきた。

「あの、今日は…放課後、時間ありませんか?」






       ■■■


 放課後、焔と水瀬と夜海の三人は公園にいた。



    「で、何?」

焔は販売機で買ったオレンジジュースをちゅうちゅうと飲みながら問いかけた。少女二人は真剣な眼差しで焔を見つめた。



  「「あの、私達手伝えないでしょうか。」」



二人同時に焔の考えていなかった言葉がでて、焔は困惑したような表情だった。

 「おまえら、なんだと思ってんだよ!!」

そう焔が言うと、水瀬からユニコーンが…夜海からは水色の髪の童顔の幻獣が現れた。

「こんにちは!初めまして、テティスだよ!」
「私はユニコーン。水瀬に宿っている。」

「て、テティス!」
「ユニコーン!!」


 焔が疲れたような顔をするといつのまにかケルベロスも現れた。

「うるさいぞ、おまえら」

ケルベロスは「はあ」と焔と同様の顔で溜息をついた。

「む、ケルベロスか。おまえ頭一つしかないぞ。」
「力を解放してないからだ!本気を出せば三つ首にだって五十の首にもなれるわ!!」

そのやりとりを見て笑うテティス。ケルベロスはもう限界だった…かも。

「そういえば、テティスといえば、海の精霊だったな。」
ケルベロスは思い出したように話す。
「そうだよ!私は海の精霊!水を操れるわ!」

すると、焔は何かを思いついたように話し始めた。


 「なあ、あのバイコーンを倒す為にこのユニコーンがいいんじゃないか?」

「バイコーンか…」

ユニコーンは思い出があるかのようなつかしい顔をした。
「バイコーンは暗黒の教の野郎に宿っている。」
ケルベロスは「野郎」にイラつきながら喋った。

 「それと、もう一つあるな」

 そう、忘れてはいけないもの——