複雑・ファジー小説

Re: 終焉へ向かう幻獣たち—— ( No.3 )
日時: 2012/12/08 22:29
名前: ガリュ (ID: Tt5vDeWP)



 プロローグ


  地を焼き尽くす真っ赤な炎が漆黒の闇を明るく照らしていた。
  鼻をつく血のにおいがする。
 
 その炎のなかに一匹の獣と獣に乗った一人の少年。

   獣は時々炎をはいて周りをどんどん燃やしていく。


 「ケルベロス、俺はどうしたらいいんだろうか…」

ケルベロスと呼ばれた獣を撫でながら少年は呟いた。
獣は特に反応もなく、その代わりに遠吠えをする。
遠吠えは山の向こうまで響いていた。



  「いこっか。」