複雑・ファジー小説

Re: 終焉へ向かう幻獣たち—— ( No.9 )
日時: 2012/12/14 21:10
名前: ガリュ (ID: Tt5vDeWP)


 第1話 『出会いは始まりを告げる』【2】


  焔が目を覚ますと朝になっていた。カーテンからは白い光が差し込んでいる。部屋は静かでベッドでは昨日の少女がすやすやと眠っている。

 焔はよれよれと立ち上がると気配に気付いたのか少女はゆっくりと目を開ける。少女の瞳は藍色で、どこか焔の瞳の色と似ていた。

少女はゆっくり起き上がり焔をじーっと見る。


「……君、…誰…?なんで僕ここにいるの?」

あれ、女の子だよね。僕っ娘?と思いながら焔は答える。


「俺は、焔。坂上焔。うんまあ、救世主だと思ってくれ。それでおまえの名前は?」

「僕は…ナギ。」
「ナギ…か。…買出しいってくる。絶対部屋でないでくれよ。」


焔はそう言い残して鍵を閉め、外に出た。