複雑・ファジー小説

Re: もしも俺が・・・・。『生きて帰る未来へ……。』 ( No.109 )
日時: 2013/03/08 15:57
名前: ヒトデナシ ◆QonowfcQtQ (ID: j553wc0m)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode




       “サブストーリー 『The Time Start Of ティアナ。』”


              「前編。」




  ————10月の中旬ごろ、俺、霧島勇気の元に一人の女性が居候することになった。


  彼女の名前は『ティアナ』。

  大人っぽくてスタイルもかなり良い、大人の女性といった感じ。
  腰ほどまである長いレモン色な髪、透き通ったサファイヤみたいなきれいな瞳、
  あっさりした白く透き通ったワンピースを身にまとっている、どこか不思議な女性。

  普通の人間ではあるのだが、彼女はその綺麗すぎる見た目とは離れすぎた年齢をしていた。
  その実年齢、なんと10歳。20代顔負けのスタイルなのにもかかわらず、だ。
  霧島は14歳であるため年齢は4歳ほどしか変わらないものの、霧島よりも大人に見える。

  そのギャップに霧島は心を射抜かれたと言っても過言ではない。


  ————だから初めて霧島の家に連れてきた時、母はびっくりしていた。

  いつの間にお持ち帰りしてきたんだ、と騒いでいた。まぁ間違ってはいないのだが。


  と、いうのも、連れてきたのにはちゃんとした理由がある。
  ティアナはこの世界の人間ではない。別世界の人間なのだ。

  だから寝床もない可愛い女性のティアナに、居場所を提供したというのも一つの理由だし、
  霧島の個人的な好意の元で一緒に住もうというのも一つの理由だ。

  改めて言っておくと、霧島勇気はティアナに惚れている。
  将来設計まで立てていると言っていい。嫁にする。異論は認めない。


  ……そんな彼女がこの家に居候して数日が過ぎた。


  ティアナは最初こそ戸惑いを隠せない様だったが、日に日にそれはなくなっていた。
  まぁ母親も気に入った様子で、よく家事を手伝うティアナをむしろ歓迎していた。

  時々、「このまま勇気のお嫁さんになればいいのにねぇ。」なんて母親の呟きを、
  「おヨメさんってなぁにぃ?」って無邪気に聞くティアナの口を慌てて塞ぐのはもはや日課だ。
  あまりに無知な彼女にあまり余計な知識を入れるのは、将来の夫としては好ましく思わない。



  ————そして数日過ぎたとある日に、さらに家族が増えることになる……。


  その日の朝、霧島は10時になっても爆睡していた。
  日曜日というのもあり、久々に良く眠れる日でもあったからだ。

  だけれども、遊びたいという欲望を丸出しにしたティアナが部屋に入ってきて、
  「あそぼあそぼぉー!!」なんて可愛い声で布団を引っ張るから起きてしまった。

  ティアナは無論、別の部屋で就寝している。それはそうだ。
  いくら14歳と10歳といっても、男と女。
  一緒に添い寝など、あまりにも過激で理性が持たない。(主に霧島が。)

  だが、そんなティアナの攻撃などものともしない。いつもの事だからだ。
  後一時間ほど寝ようと二度寝を始めたのだが、そこでティアナはとあることに気づく。


  ————布団を取り上げた後、ティアナが凝視したのは霧島の下半身部分。

  ヒョコッとズボンが盛り上がる部分を真剣に凝視していた。

  霧島はそんなティアナが凝視しているなんて知るはずもなく、諦めたか、とホッとしていると、
  不意に下半身に走る手触りに、霧島は思わずピクンと飛び跳ねた……。

  それもそのはず。手探りするように触られている場所は、男の子の大事な大事な『部分』だ。
  そしてかつ、朝の男の子特有の『あの現象』が発生しているため、妙に元気なのだ。
  何事かと霧島がその部分に目を凝らすと、それはもう驚いた。
  ティアナが興味津々で大事な部分を擦っているのだから。目をキラキラさせている……。

  「キリちゃん何これ?」といった表情で不思議そうに擦るティアナを目にした瞬間、
  霧島はマッハのスピードで飛び起きて発狂したものだった。

  それを不思議そうにティアナは見ていたが、分かるはずもない。
  そりゃあまぁ微笑ましい状況だし、気持ちいいからそのまま……なんて邪念もあるが、
  擦られてるこちらとしては、一歩思考を間違えれば獣へと変貌してしまう。


  そんな邪念を捨てるためにも、全力で逃げた霧島の意図など分かるはずなどなく、

  「触らせて触らせてぇ!!」って15分程追いかけられて、霧島はようやく起きたのだった……。