複雑・ファジー小説
- OUTLAW 【参照2000ありがとうございますっ!!】 ( No.217 )
- 日時: 2013/07/13 17:30
- 名前: ルル♪ (ID: CBSnqzpH)
「過去の自分」
「阿九根理人てめええええええええええええ!よくもオレの舎弟を!!!」
「死んどけアホが。」
中学時代、オレの感覚はおかしかった。
気が向くまま自分の武器である鉄パイプで不良共を滅多打ちにして半殺しにする日々。
最初のうちは警察の世話になったもんだが、今となっては警察もあきらめたのか、オレが暴力事件をおっぱじめても見て見ぬふりをするようになってきた。
こっちに拳を向けた男の頭に思いきり鉄パイプをたたきつけると、男の頭から血がどくどく噴出し、そのまま倒れて行った。
放っておいたら死んでしまうだろう。
だが、放っておく。どうせ通りすがりの人間が救急車を呼ぶだろう。
「理人また喧嘩したの!?こんなに血を出させて!」
「……またテメエか茜。テメエの知ったこっちゃじゃねえだろ。どうしようが俺の勝手だ。」
「アンタねえ…。少しは素直って言葉を覚えなさいよ!」
「ってえ!何しやがるバカ!」
オレを待っていたかのように塀に座り、頭をはたいたのは茜。オレのケンカ友達なのかケンカ相手なのかよくわからない人間だ。
……今はこうやっていても、どうせいずれオレの前から姿を消すだろう。
オレの何かになってくれる人間なんていないのだから。
俺は赤ん坊のころに両親に捨てられた。だからだろうか。こんなに人間が信用できなくなったのは。だからこんなにケンカに明け暮れるのか。
「……そんなんじゃ信じられるのも信じられなくなっちゃうよ。」
「…は?何言ってんだお前。俺はもう何もいらねえんだよ。大切なものも失いたくないものもねえからな。…どうせ俺は“血濡れ”だよ。」
茜の言葉に俺はいつの間にか皮肉気に笑っていた。
嗚呼、そうか。自然に出た血濡れという言葉。
確か俺の別名だった。ケンカした後にいつも血まみれでいるかららしい。
どうでもいいが。
「………バカ。」
ペチン、と、さっきのはたきとは違う、どこか優しく茜はオレの頬に触った。
「……きっといるよ。アンタを必要としてくれる人。けど、あんたも変わらなきゃ何にもはじまんないよ。……私だって………。」
「……茜…。」
最後の言葉は聞き取れなかったが、茜はどこかさみしそうだった。
「ま、とりあえず汗臭いケンカはやめたらってこと!アンタ、どうせまともに学校行ってないし、馬鹿だし!」
「てめーもだろーが。」
さっきの雰囲気から逃れるように茜はおどけた声を出す。
「そーでしたねー!」
いたずらっ子の様にべーっと茜は下を出した。
