複雑・ファジー小説
- Re: Q.人間と獣と植物が戦争したらどうなる?【オリキャラ募集中】 ( No.19 )
- 日時: 2013/02/07 23:13
- 名前: 匡匪 吠兎 (ID: TZln3PE9)
トン、トン、と。
自分の部屋を出て階段を下りる。横につけれられたピカピカ銀色に光る手すりを撫でると、
尖った爪がキイ、と鳴いた。
「…やめろよ、その音」
少し後ろから兎田くんの苛つきの混じった声が聞こえた。
首をひねって後方をちらと見れば、白くて長い耳を折り曲げて顔をゆがませている兎田くんがいた。
「あ、ごめん」
悪いことをしたな。兎田くんはウサギだから、耳がいいんだった。
同居してるんだし、爪、次からちゃんと研いどこっかな。
13、4段くらいの階段を下り終えると、ふわりと、風に乗って良い匂いが鼻をくすぐった。
と、同時にオレの腹の虫が鳴る。グー。
「あー腹減った。朝ご飯なに?」
「余り物焼いたり色々したヤツ」
適当な説明どうもありがとう。
リビングに入ると、白い布のかかったテーブルの上に匂いの元らしい料理が置いてあった。
白い湯気を立ち昇らせている。まるで「私を食べて!」とでも言っているようだ。
「ほら、早く座って食べろ。冷めるぞ」
後ろから兎田くんが急かす。へいへい、言われなくても食べますよー。
だって旨そうだし。つか絶対旨いし。
「いだきゃす」
「いただきます」
手をパンっと鳴らしてから、右手でスプーンを握る。
スープをすくうと、トロトロしたそれがスプーンの銀と一緒にキラキラ光った。
前を見ると、兎田くんはもう食べだしていた。行儀よく口へ食べ物を運んでいる。
なんだか、良いとこの坊ちゃまみたいな雰囲気だな。
もしかすると案外そうなのかもしれない。だって、オレは兎田くんのことをまだあまり知らないから。
同居だって、つい2週間前からの話だ。
2週間前までは、オレは別のやつと一緒に住んでいた。
なんかオベンキョの為に人間人か葉花人かの国に行った。3カ月かかるんだと。長いね。
「食べないのか?」
さっきまで飯を食っていたはずの兎田くんが無愛想な表情で聞いてきた。
「食べますぅ〜。……あ、うめぇ。兎田くんって料理上手だったんだな」
「今更かよ。もう結構経つだろうが、同居してから」
「2週間ですぅ〜」
「そこは問題じゃ無いだろ」
言い合いながら、スープをすする。今度はスプーンじゃなくて更に直接口をつけて飲んだ。
「おまっ…行儀悪いな。やめろよ」
「だって旨ェんだもん」
「…そうか。あ、「だもん」はヤメロ。可愛くないぞ」
「えー」
可愛くなくて結構だっ。旨い飯を食えれば…
「あ、そういえばお前知ってるか?」
構わずスープをずるずるすすっていると、何の事だかわからない質問をされた。
「知らん」
「まだ何も言ってないだろうが。実はな…」
兎田くんは話し始めた。オレはまたスープをすすった。