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複雑・ファジー小説
- Re: 【イメージ曲募集中】人魚姫の幸せ【シリアス】 ( No.22 )
- 日時: 2013/03/15 16:12
- 名前: 雄蘭【ゆうらん】 (ID: DzlMUhcv)
【No,Fifteen】
沈黙するバーの店内。
何とも静かな時が、ゆっくりと過ぎて行く。
そんな空気に耐えられ無かったのか、店主が口を開いた。
「…ねぇ、何か喋ろうよ」
「黙れ」
「ちょっとー、酷いよー」
「此の静かな時間を感じさせて下さい」
「駄目でーす」
「…殺しましょうか」
「やだよ、ていうか意味分かんないよ」
「煩いんだよ」
「煩くありませーん」
「殺す……!」
「…遠慮しとく」
「そうですか…」
「…残念そうに言わないでよ」
「だって残念ですから」
「もー、殺気凄いよ」
殺気を全開に放出させる愛華を、店主は楽しそうに見ていた。
そんな店主に呆れた愛華は、適当に選んだカクテルを飲み干した。
美しいガラス細工が施されたグラスに目をやると、案外綺麗で見惚れる物だった。
今、愛華の目の前で笑っている店主は、意外とバーの店主に合っているのかもしれないと、心の中で愛華は思った。
だが、今迄の発言を思い出すと、やはり、好きには成れなかった。
【特別な感情を抱く理由を知らない私】
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