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複雑・ファジー小説
- Re: 【イメージ曲募集中】人魚姫の幸せ【シリアス】 ( No.29 )
- 日時: 2013/03/15 16:23
- 名前: 雄蘭【ゆうらん】 (ID: DzlMUhcv)
【No,Twenty】
昨夜、身体中の水分が涸れてしまうしまうのではないかと思う程、涙を溢れさせた愛華は、とても後悔していた。
「…最悪だ…昨日連絡しておけば良かった」
携帯の着信履歴が映った画面を見ながら、愛華は舌打ちをした。
着信履歴は、仕事の依頼人の名前で埋まっており、其の延々と続く文字には、恐怖さえ感じる。
はぁっと深い溜息をつき、愛華は謝罪メールを面倒臭そうに打ち始めた。
やがて、メールもしっかりと送り、漸くゆったりとした時間が訪れた。
静まり返った部屋、愛華は其れに寂しさを感じたのか、テレビをつけた。
テレビでは、最近全世代に人気の、バラエティ番組が放送されていた。
司会者やゲスト等が、ふざけたり、おどけたりするとスタジオは笑いに包まれ、何とも明るい空気が漂っているのが伺える。
「……っえ…———?」
テレビから笑い声が聞こえる中、何故か愛華が疑問の声を漏らした。
そして、驚いた様に目を見開いたかと思うと、手に持っていたテレビのリモコンを、ゴトリ、と重い音を出しながら落としてしまった。
だが、愛華はリモコン等眼中に無く、突然、ガタガタと身体を震わせた。
「………………分かんない、よ」
【脳内がフリーズして、時間が止まったんだ】
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