複雑・ファジー小説

Re: 人魚姫の幸せ ( No.6 )
日時: 2013/03/15 15:56
名前: 雄蘭【ゆうらん】 (ID: DzlMUhcv)

【No,Five】

バスルームから出た愛華は、其の侭ベッドに潜り込んだ。
すると、先程まで我慢していた強力な睡魔が愛華を飲み込んだ。
愛華は、そんな睡魔に抗う事無く、深い眠りへと落ちて行った。


……(愛してるから)
(うん、知ってるよ)
(だよね)
(俺も、愛してる)
(…そっか)
(うん、すっげー愛してる)
(…私も、凄く愛してる)
(………)

(…本当に、愛してる)

少女は、笑っていた。
少年も、笑っていた。

2人は、今迄に無い程幸せで、今迄に無い程哀しかった。

少女は、泣いていた。
少年も、泣いていた。

少女は、愛していた。
少年も、愛していた。

(……あのね)
(…………)

(……私、      だよ)

2人は、今迄に味わった事の無い絶望感に襲われていた。

【記憶も、全てばいばい】