複雑・ファジー小説

Re: 異世界武具屋【オリキャラ募集】第8話更新 ( No.125 )
日時: 2013/04/20 16:00
名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)
参照: http://名前が毎回バグるのは何故

「顔を上げろ」

パニックになっていた俺はとにかく土下座をやめさせることを先決としていた。客商売とは信頼が基本であり土下座なんて見られたら何がどうなるかなんてわかったものではない。

「で、ですけど………」

少女は土下座をしたまま声を上げる。
そして二人は自体を理解していないというのに俺を責める。
地獄だ。そうしてつい俺は声を荒げてしまった。

「アゲロ」

今までにない低い声だったと思う、その声を出した途端に3人ともしゃべるのをやめた。
そして土下座少女はゆっくりと顔を上げる。

「ジジョウヲハナセ」

この時はまだ声を荒げてしてしまっていた、ことをここに書いておこう。

~少女説明中~

「つまり、一文無しになってしまったと、雪咲さん」

「は、はい」

そう少女、いや雪咲空さんは語った。
旅芸人で初めてのクルトンであった。そのため景気よく所持金ギリギリの武器を頼んだ。
昨日の夜、酒場で芸をしていた所金を盗まれてしまった。それを追って戦闘となり服がボロボロに、そして囮だったらしく荷物は持って行かれてしまった。酒場の人の行為で止めてもらったはいいが注文どうしよう、断ろうと訪れたはいいが完成した品を見てどうしても欲しくなってしまった。今ここに至る。

うん、濃い。一日がとっても濃いねこの人。
よく見ると昨日腰につけていたサーベルすらもない、荷物に入っていて戦闘は無手だったらしい。よくそれで勝てたもんだと思う。
クルトンは平和な国であるためにそれを狙った奴らはよく現れる。
まあ、

「(多分滅ぼされているだろうなぁ)」

クルトンに窃盗団が常駐できたことなどこの間のことしかない。
それほどに軍の質が高いということだ。つまり盗賊や盗人たちの一夜天下ということであろうか。
しかし困ったものである、確かに金を持っていないものには渡せない、そうするとこの曲刀は店頭で販売することになる。だがしかし、曲刀なんてものは人を選ぶので普通は売れない。
そうしたらいずれ倉庫で燻る事になってしまう。
それも嫌である。
と、そこで雷華さんが手をパンと叩き頭に電球が見えるようにいい笑顔で言った。

「なら代金ならぬ代芸じゃどうだガンジさん」

「む」

「え?」

雷華さんの言葉に俺と雪咲さんが反応する。
俺はしばらく腕を組んで唸る素振りを見せたあと、ため息をついて口にする。

「いいだろう」

「ほ、本当ですか!?」

「だが条件がある(クロさんに頼まなきゃな……)」

---次の日の新聞一面
・武具屋主催、一芸大会
我こそはという自慢の芸を見たくはないか!?、閲覧席の予約はもう受け付けておりません。