複雑・ファジー小説
- Re: 異世界武具屋【オリキャラ募集】第8話更新 ( No.128 )
- 日時: 2013/04/16 20:33
- 名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)
- 参照: http://プエーwプエーw
一言で表す、それはそれほどに簡単で単調なものと考える者がほとんどだろうと思う。
だがしかし、俺にはそれを一言で表す術しかなかった。
「スゲェ...!」
恥ずかしさも何もかも忘れた一言は普段だったら周りに聞かれているのだろうが周りも釘づけになり俺が呟いた一言なんて誰にも聞かれていなかった。改めて言葉を選ぶとすると幻想的、であろうか。
汗の一つが、剣の煌めきが、その一つ一つが皆を釘付けにしていた。
彼女の顔は最初の気の入れた顔から少し緩み微笑を浮かべている。
振りかざす剣の先には戦っている相手が本当に見えているかのように俺の目には写っている。
最初の拮抗していた戦いから段々と追い詰められたかと思った時、そこからの逆転劇、説明こそしていないものもしっかりと分かった。
少しばかり意識を横にそらしても誰もがモニターを見ている。
ふと疑問がその時頭の中に浮かぶ、この音楽は一体どこから?
舞をさらに美しく昇華させている音楽は一体どこから出ているのだろうか、疑問は知りたいという欲望になり周りを見渡す。
すると見つけた、録音&再生をすることができる魔道具だ、しかもかなり高価な。恐らくだが荷物の中に入れていなかったのだろう。なんせ荷物を奪われたときは芸を見せていたのだろうから魔道具は持っていたのだろう、そう納得しかけた時、肩に手が置かれた。
振り向いてみるとそこにはラウロ君がいたのだ。
「どうした?」
「すいませんこんな時に、事情聴取はどんなことよりも優先しろと最近上司からお達しがあって」
俺はルームから少し席を離しラウロ君と一緒話していた。
本当だったらまだ見ていたかったのだがなんとなくラウロ君についていくべきだと直感が告げたからだ。
「実は...他の国で騒いでいた盗賊団がここに来たのですよ」
「そうなのか?」
ええ、とラウロ君は返した後ですがと続けて額をポリポリと掻く。
「捕らえようと夜中に襲撃をかけたのですが...全滅していまして」
「……なんだと?」
「怒りを発散できなかった葉擦殿によってすぐに何があったのか吐かされました。その結果、なんでも男女含めた四人組によってあっという間にと、盗まれた金品はほとんど残っていて何のために起きたかも不明なんですがガンジさんなら何か知らないかなと、ほらガンジさん何かと顔広いですし」
男女含めた四人組……?
そんな実力者集団なんて俺の周りには…まさかと言いかけてやめた俺を見てラウロ君は言葉を続ける。
「やはりご存知でしたか、御考えの通り
クロ,レイ,雷華,封季さん達の容姿と一致しているんですよね、証言が」
俺は頭を手でおさえ少し胃が痛くなったような気がした。