複雑・ファジー小説

Re: 異世界武具屋・オリキャラ募集,更新,千記念企画小説始動! ( No.182 )
日時: 2013/05/02 20:22
名前: ・スハりす・ス・ス・ス・スフ会ソス ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)

---特別話「湯に疲れる」

 温泉、それは入るものを癒すものであり心がほぐれる俺としては好きな場所のひとつ、できれば貸切とか一人で入りたかったところだがこういうのは知り合いもいないような遠い地に来たので周りの目も気にすることなく入ることができよう。
そして今回は一人旅です!←ここ重要!
そう、一人!素敵な単語!
この日のために必死で働いたってもんだ。
2日も休んでしまった俺には大量の仕事が舞い込んできたのだ。
嬉しい限りである、だが月に一度も休日を悟られないようにして働くのは大変であったぞ...!そして出かける際に2日休みますの書置き、完璧である。

 さぁここからは俺の癒しの時間である。
まず旅館についた。今日泊まっている組を見て夜はしっかりと眠れるかを確認する。

・クルトン軍御一行様
・クルトン建国記念企画当選御一行様

「チクショーう!!!」

誰もいないことを確認したあとに地面を思いっきり蹴る。なぜだ!?なぜこう奴らは俺の邪魔をする!?
だがまあいい、クルトン軍(葉擦さん、ラウロ君、中瑠さん)ならまだ扱いきれる、というか化学反応は起きない。

 逆に考えるんだ、この程度でよかったと。  「お?ガンジさんか?」

……チクショーう!!!



結果なんか全員来てました。
こいつらクジ運良すぎるだろ、畜生、今日何度目か知らない悪態を心の中でつく。
まあいい、奴らは俺の部屋を知らない。だからこの部屋にずっといればバレる心配はない、さあゆっくり襖を開けて景色でも見ようではないか。

ガラガラ(開ける音)→ドゴォンバァンドキン!!→ガラガラ(閉める音)

なんかいるよ~!!!なんであいつらまた戦ってんの!?
イルミスさんと葉擦さんいい加減にしてくれ!そしてこの襖すごいね!?防音!?なにそんな日常茶飯事みたいなことなの!?

……ふぅ、落ち着け、落ち着くんだ俺。
そろそろ昼食が運ばれてくる時間である。
昼食をとったあとはこの静かな部屋でのんびりと過ごそうそうしよう。

「失礼します」

どうやら来たらしい、体制を整えて心はウキウキである。
浴衣をきている女性は心なしか引いているように見える。
まあ、そこは俺にとっての日常茶飯事なため気にしない。

「昼食か?」

「あ、その、なんですか」

「?」

「大変申し訳ないのですが最近食材が不出来で...」

「まあいい」

「いえしょ、食材が尽きてしまいまして」

「……どうしたら?」

「夕食の頃になれば食材が届くのでそれまでは周りにある食堂に行ってもらう形で」


神はいない、この一言がここまで染みる日が来るとは思わなかった。
外に出たら見つかるというのに外に出なくてはいけない。
と、悩んだところで女性が差し出してきた出前メニューを嬉々として受け取った。
そうして運ばれてきた食事をとりゆったりと過ごす。
はあ...なんて幸せなんだろうか。
そんな楽しい時間はすぐに過ぎお風呂の時間である。
ここでまた悩むこととなる、何時に入るか、やはり入れるときになった瞬間入ってしまうのが吉であろうかそれともギリギリまで粘るのが吉か。悩んだ末お風呂に入ったあとに夕食という形をとった。

幸運にも外に出ても誰とも出会わなかった。
そして段々と警戒心が薄れていってさぁ、お風呂だと浴室の扉を開ける。

「お?ガンジか」

「おお久方振りだなガンジ!」

「おやガンジさんか」

「ガンジ殿?」

...畜生。
ここで俺の不機嫌オーラが一気に貯まり0に近づいていたはずがMAXへと急上昇する。そんな俺の怒りを感じ取ったのかいきなり皆知らぬ人のふりをする。そう、それでいいんだと心の中でつぶやきながら体を洗う。
と背中の方からヒソヒソ声が聞こえてきた。

「あれガンジ殿ですよね?」

「そりゃそうだろ」

「何故か不機嫌になっていますね、ものすごく」

「なんでだろうな」

……そういや確か確認したときは全員いたはずなのだがモンブラン博士や深闇さん、封季君がいないな。まあ別に 「おお広いねここは!」「フッフッフ」 「案外広いなここ」
...今来たようです。あとなんか深闇さんが企んでる顔してるよ。鏡を通してわかる。

「ムッ?そこにいるのはが「シーッ!」ムゴムゴ!?」

よしいい仕事したなラウロ君。
そして深闇さんはこちらに気づかず男湯と女湯を隔てている壁に近づいている。……まさかな?

「ん?なにしてんだ?」

「シーッ!旅館で温泉と言ったらやっぱりアレでしょ」

「まさか貴方」

「その通り」

さて、体も洗い終わったことだしお湯で流してさっさと出《逃げ》るか。

~5分後~

 夕食の時間になり俺は一人部屋で鍋をつついている。
うん、美味しい。寂しくなんてない。……少しはな?
良いことを思いついた、月でも見ながら鍋を食べよう。
ちょっとだけ開けて爆音が聞こえないことを確認した後襖を開ける。

 そこには縄で縛られている男共の姿が!!
いやモンブラン博士がない、自慢の逃げ足で逃げられたのだろうか?
まあ多分あの人はしてないだろうし別に、

...今しがた追加されたようだ。深闇さんとハイドロン君、ラウロ君は重点的に酷くなっている。多分犯人は戦木さん、イルミスさん、葉擦さんだろうか?中瑠さんがその横で「なんで俺まで...」とか呟いている。
その横を見てみるといい笑顔のクロさん達(クロさん、レイさん、雷華さん、戦木さん)がいた。
どうやら全員でやったらしい。そして雪咲さんがどこかでオカリナを吹いているらしく音色が聞こえてくる。
ちなみに俺はその後湯に浸かりました。その間外から悲鳴が聞こえてきてムチの音ととか聞こえてきました。疲れました。
ちなみに余談だがアティさんとウィル君は部屋でイチャコラしてたらしい、と言ってもキスすらしていないようだが。

……もう嫌
気が付くと俺は店に帰ってきていた。